A・オーウェン医師の著書『生存する意識』

まさに「待ってました!」の必読書だとは思うのだけど、
高いなぁ……。


『生存する意識』エイドリアン・オーウェン著 柴田裕之翻訳 2018年9月19日



アマゾンの内容紹介

バスタイムにこの本を読み始め、三時間後、すっかり冷たくなった風呂水の中で読み終わった。
……宇宙に放り出された宇宙飛行士よりも他人と深く隔絶された人々とオーウェンとの
コミュニケーションにあまりにも引き込まれ、バスタブから出られなかった。"
──クリストフ・コッホ(神経科学者)【書評より】

■「植物状態」と診断された患者たちの脳が、問いかけにYesとNoで答えた──
意識があるかないかの二分法では捉えきれない「グレイ・ゾーン」の意識を探る、緊迫の脳研究レポート。

■「植物状態」と診断された患者にじつは十全な知覚や認識能力があるとしたら、それをどうすれば証明できるだろう?
本書の著者はfMRIなどの脳スキャン技術を用いた驚くべきマインドリーディングの手法を開発した。
そこで明らかになったのは、「意識がない」はずの患者たちの中に、「痛みはありますか?」といった
質問の数々にYes/Noで答えるなど、紛れもない認知活動をやってのける人々が少なからずいるという事実だった。

■患者が応答できるとわかったとき、「あなたは死にたいか?」と聞くべきだろうか?
著者の研究は脳損傷患者のケア、診断、医療倫理、法医学的判断といった幅広い領域に影響する。
また、意識の存在証明に迫れば迫るほど概念としての「意識」の輪郭は崩れ、他者との関係の中に溶けていく。
科学的にも哲学的にも新たな疑問がいくつも湧き上がる。
意識とは何かをめぐる既存の枠組み自体が揺らぎはじめるのだ。

■12年間も植物状態と思われながら、認識能力を無傷と言えるほど完全に保っていたスコット。
ヒッチコックの映画を鑑賞する課題で意識が確認された映画好きのジェフ。
脳スキャンの状況を克明に記憶し、回復後にそれを証言したフアン……。
検出限界未満の意識が生み出す計り知れない生命力や、家族に支えられた患者たちの
回復力にも圧倒される。脳と意識の謎の奥深さにあらためて衝撃を受ける一冊。




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