2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

地域医療ジャーナル「無益」シリーズ③:「無益な治療」を両親が望み続けたケース:「なぜ」への視点転換という希望

地域医療ジャーナル 2017年6月号 「「無益な治療」を両親が望み続けたケース:「なぜ」への視点転換という希望」 「無益な治療」を両親が望み続けたケース:「なぜ」への視点転換という希望 今年は2月号、5月号と「無益な治療」論を取り上げてきました。日本…

暴行の被害者は2週間後に生命維持引き上げで死亡……加害者は「殺人罪」有罪

うむぅ……。 こういう「すべり方」も出てきたかぁ……。 2010年、南ジョージアの陪審員が殺人罪で有罪にしたのは、 Bobby “Rex” Stribling。 彼は、市裁判所の判事だったGlenn Thomas Jr.の頭を 何度も(少なくとも15回は)特定されていない凶器で殴った。 被害…

American Journal of Bioethicsに、小児科の医師と親との係争解決の基準としての「最善の利益」と「危害原則」の検討

2007年の”アシュリー療法”論争当時、 Diekemaが説いていたのが、危害原則。 子どもの医療については 「最善の利益」の「利益」vs「危害」の比較考量ではなく、 危害の少ない選択肢を選ぶべきだ、と。 どうやら最近では「最善の利益」概念は既に役割を終えて…

地域医療ジャーナル「無益」シリーズ②:「無益な治療」論再考2 「医学的無益」と「分配(レーショニング)」

(「無益な治療」論再考1の続きです) 「無益な治療」論再考2:「医学的無益」と「分配(レーショニング)」 私が「重症障害児者からの一方的な治療の引き上げの正当化論」として機能する「無益な治療」論の存在を初めて知ったのは、10年も前のことでした…

地域医療ジャーナル「無益」シリーズ②:「無益な治療」論再考1 「無益」と「潜在的不適切」

「地域医療ジャーナル」2017年5月号に寄稿した 「無益な治療」論再考1:「無益」と「潜在的不適切」と 「無益な治療」論再考2:「医学的無益」と「分配(レーショニング)」を このエントリーから2本で。 「無益な治療」論再考1:「無益」と「潜在的不適…

英国で認知症の人に「裏口安楽死」疑惑

7月末に英国高等法院が 医師と家族の合意で植物状態と最小意識状態の人からの 栄養と水分の引き上げを認める判断を示しましたが、 https://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/66073289.html 一方で、 英国の病院では、秘密のガイドラインが出回り、 すでに認知…

地域医療ジャーナル「無益」シリーズ①:「無益な治療」論とDNAR指示(後)

(前のエントリーからの続きです) 読者の皆さんは既にご存知かもしれませんが、実は、bycometさんがブログ記事を書いてくださった12月16日に、まさにこの問題に関連して、とても重要な勧告が出ています。日本集中治療学会からの「DNAR指示のあり方について…

地域医療ジャーナル「無益」シリーズ①:「無益な治療」論とDNAR指示(前)

8月11日のエントリーで予告しましたが、 2015年7月号からほぼ毎月なにがしかを記事として寄稿してきた ウェブ・マガジン「地域医療ジャーナル」で、 「無益な治療」論について書いてきたものが、 ある程度のまとまりを見せてきましたので、 「無益」シリーズ…

英国、2020年から臓器提供をオプトアウト制に

https://www.bioedge.org/bioethics/will-britains-new-opt-out-organ-donation-system-work/12774

豪上院議会、ACTとノーザンテリトリーの安楽死合法化法案を否決

https://www.bioedge.org/bioethics/australian-senate-votes-down-euthanasia-bill/12779

モンサントに320億円の賠償命令

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180817-00010002-agora-bus_all 8月10日サンフランシスコの裁判所は、アグリビジネスの最大手のひとつモンサントが訴えられた裁判で、原告側の主張を全面的に認め、モンサントに対して総額約320億円の賠償金を支…

「地域医療ジャーナル」9月号に、「英国高等法院『家族と医師が「最善の利益」と合意すれば、植物状態と最小意識状態の人から栄養と水分の引き上げは可」という記事を書きました

7月31日のエントリーで紹介した英国高等法院の判断について、 英国で初めて植物状態の人からの栄養と水分引き上げを認めた1993年のブランド判決から、 2013年の最小意識状態の人からも認めた判例までの流れに簡単に触れながら、 英国の意思能力法(MCA2005)…

介護保険等で言われる「介護支援」「家族支援」と「ケアラー支援」の違いとは

地域包括支援制度や介護保険制度などで言われる「介護支援」や「家族支援」と 「ケアラー支援」との違いは一体なに――? と、ある人に問われて、 初めてそこのところを自分なりに整理して言語化してみたところ、 先方から「分かりやすい」と言ってもらったの…

MagnusがJahi McMathは脳死だった、とシューモンもビデオも否定するインタビュー

http://medicalfutility.blogspot.com/?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+MedicalFutilityBlog+%28Medical+Futility+Blog%29 植物状態は誤診されやすいが、 脳死の診断は誤診されることはない、 Jahi McMathもまっとうな脳神経医…

ナフィールド生命倫理評議会が重症新生児の治療中止をめぐる意思決定について新プロジェクト

http://medicalfutility.blogspot.com/2018/08/disagreements-in-care-of-critically-ill.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+MedicalFutilityBlog+%28Medical+Futility+Blog%29 これは、とても興味深い。親がいかに思いを語…

カナダのMAiD、合法化からの2年で4000人

http://www.lifenews.com/2018/08/02/canadian-doctors-and-nurses-have-euthanized-almost-4000-patients/

オランダで29歳うつ病女性の安楽死が物議

https://www.thesun.co.uk/news/6916155/aurelia-brouwers-death-euthanasia-netherlands-mental-illness/ Aurelia Brouwersさん。

「無益な治療」訴訟を扱った映画 The Children Act

https://variety.com/2017/film/reviews/the-children-act-review-emma-thompson-1202553219/ エマ・トンプソン主演。 ガード事件、 エヴァンズ事件、イサイア・ハアストラップ事件など、髣髴とさせます。