2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

武田製薬の新社長はグラクソのワクチン社から

もうこの手の話題には触れずにおきたいと思ったのだけれど、 やっぱり気になるというのか、 このところ拾った話題のあれこれが 一見すると互いに繋がりなんかないように見えるけれど、 実はこれらはみんな繋がっていて、 さらに、これから日本で起こることに…

小松茂美編著『後白河法皇日録』

米子での某飲み会の席で話に出た本。 古筆学の大家、小松茂美氏の遺作。 平安貴族の数十の日記から抜き出した記述を並べて、 日ごとに後白河法皇の動静を明らかにしたもの、という。 この時代を描いた小説は血沸き肉踊って大好きなのと、 (その割に読んでも…

今日のボケ: やくも

前回、米子に行った際にかましたボケ。 米子駅前から 足立美術館への無料シャトルバスに乗りこんだ。 奥の席には先客が5,6人。 出発まではまだ10分ほどある。 前の方の一人がけの席に座ると、 運転手さんが振り向いて、 「アンケートとして一応うかがってい…

人はどのような存在なのか (meaningful life って……?)

11月26日に 鳥取大学医学部大学院の安藤泰至先生の「生命倫理学特論」という講義に お招きいただいて、1時間と少し、お話させていただきました。 (「しゃべったこと」として一応「書いたもの」の書庫に) 今年は初回と最後の5回目が安藤先生で、 2回目が金…

出雲大社

出雲大社へ行った。 スーパーまつかぜ1号で米子から出雲市駅へ。 あいにくの本降りの雨。 でも出雲市駅前からバスで大社へ向かううちに 空が明るんできて、少しずつ小降りとなり、 正門前のバス停で降りた時にはやんでいた。 出雲大社には何度も来たことがあ…

企業パワーによる民主政治崩壊 & 大学での人文系学部の衰退

民主的選択の崩壊の理由はこれである。政治への我々の幻滅の根本もこれである。口にすることもはばかられる強大な力(spitzibara注:『ハリー・ポッター』のヴォルデモートのように)とはこのことである。すなわち企業の権力のことだ。メディアはその名をささ…

Adrienne Asch 死去

生命倫理学者/障害学者のAdrienne Aschが 19日火曜日にがんのためマンハッタンの自宅で死去。享年67。 ちょうどコメント欄で話題に出たばかりのEva Feder Kittayのコメントが NYTに出ていて、 “She certainly was one of the pioneers in disability studies…

シャンプー

よく行くショッピング・モールへ 海といつもの「買い物&ランチ」。 レストラン街に新しいお店がいくつもできていて、 その中の中華のお店をチョイス。 メニューはいちおう見せるけど、 海のオーダーは大好物だから、 「やっぱり坦々麺?」 「ハ!」 時々、…

今日のボケ: トニー・ブランド

来週、某所でちょいとしゃべることになっていて、 やっとできたレジュメを前に、しゃべる内容を確認していたところ、 トニー・ブランドに関する箇所で、 なんと、私は以下のように書いているではないか。 1998年 ヒルズボロの事故 1993年 栄養と水分の中止に…

今日のボケ: おでん

正しくは「昨日のボケ」なのですが……。 友人の家に行くので、 帰ってきてからラクができるように おでんを作ってから出かけました。 夜、 今年初めてのおでんに喜んで 嬉しそうに箸を取り、鍋の中を物色する夫に、 「あ、ニンジンも入ってるからね」と 私は…

友人宅

再発したガンが全身あちこちに転移して 杖をついて暮らしている友達から ランチのご招待があった。 最初はお弁当にしようと言っていたのだけれど、 いったんは私が「山下のお好み焼き」(むっちゃ美味しい)を買っていくことになり、 そのうちに彼女が「私が…

豪・NZ緩和医療学会の安楽死・自殺幇助への反対声明

オーストラリアとニュージーランドの緩和医療学会(ANZSPM)から 安楽死と自殺幇助の合法化に反対声明が出ています。 こちらからフル・テキスト読めます ↓ http://www.anzspm.org.au/c/anzspm?a=da&did=1000948&pid=1383782594 まずポジション・ペーパーの目…

パンダ

交差点で信号待ちをしていたら、 右側の道からこっちへ曲がってきた軽乗用車の助手席に、巨大なパンダが座っていた。 ちゃんと一人前にシートベルトをしている。 カーブを切って車が傾いた拍子に、一瞬、 運転している小柄な女性(30代後半くらい?)の方に …

全身麻痺になった翌日に「自己決定」で人工呼吸器とり外して死亡(米)

米国インディアナ州のTim Bowersさん(32)は 11月2日に鹿のハンティングに出かけた際、木から落ちた。 医師らは首から下が麻痺して、おそらく生涯、人工呼吸器が必要となるだろうと診断。 看護師の姉を中心に家族から 本人の意思を確認するために鎮静をといて…

小林三旅『男一代菩薩道』

『男一代菩薩道 インド仏教の頂点に立つ日本人、佐々井秀嶺』 小林三旅 アスペクト 2008 カバーの折り返しに書かれているのは (アマゾンの「内容説明」もこれと同じ) インド仏教の最高指導者、佐々井秀嶺は、 宗教家としての使命感と持ち前の義侠心から、 …

マミの本棚

私の住んでいる町は アメリカの西海岸のある町と姉妹都市の縁組をしていて、 16歳の夏に私は一ヶ月間、交換学生としてその町で過ごした。 以来40年間、 私には「アメリカのお母さん」がいる。 ずっと前には「アメリカのお父さん」もいたんだけれど、 2人が…

斎藤貴男『安心のファシズム』

『安心のファシズム――支配されたがる人々――』 斎藤貴男 岩波新書 (2004、2010 第10刷) ……日一日と荒廃し、弱者の怒りがより弱い立場の人々へと仕向けられているこの国の社会…… (p. 106) 騙されつつ、しかし多くの人は自らの置かれた立場にどこかで感づい…

トニー・ブランドの本当の悲劇とは何か (後)

ブランド事件を巡るシンガーの論理は ブランドの第1の悲劇は事故に遭ったことであるとしても 生物学的な意味において人命であるにすぎない状態で生かされるという「第2の悲劇」は避けよう、 というもの。 それに対して、土井氏は以下のように言う。 トニー・…

トニー・ブランドの本当の悲劇とは何か (前)

関西学院大学の土井健司氏の講義を拝聴する機会があった。 (「読んだ」わけじゃないけど「聴いたもの」として、「読んだもの」の書庫に) テーマは、人間の尊厳で、 前のブログで2つのエントリーを書いている英国のトニー・ブランド訴訟(1993)をめぐって…

『働くケアラーへの支援』書きました

働くケアラーへの支援【英国】 英国政府は8月27日、Employers for Carers、Carars UKという2つのケアラー支援組織と共同で報告書“The Supporting Working Carers Report (働くケアラー支援報告書)”を刊行した。 現在、英国には、働きながら家族や友人を無償…

『臓器移植における倫理的な看護場面での看護師の苦悩』

例によって、 いただきものの興味深い論文。 『臓器移植における倫理的な看護場面での看護師の苦悩 ――1事例の分析を通して――』 林優子、谷水名美、赤澤千春、山浦晴男 大阪医科大学看護研究雑誌 第3巻(2013年3月) 全文がこちらで読めます ↓ http://www.osa…

A・オウェンらの植物/最小意識状態患者の意識に関する新論文

まだ読んでいないのですが、 メモをかねて速報的に。 エイドリアン・オウェンを含むケンブリッジなどの研究者らが 新たな論文を発表。 植物状態と見える患者に 音として指示された単語に意識を集中することができた、 注意を集中する、また指示に従う能力が…

森達也『A3 上』

『A3 上』 森達也、集英社文庫、2012 アマゾンの内容紹介 新しい視座で迫る、オウムと日本人の本質 あの事件はなぜどのように起きたのか。ドキュメンタリー『A』『A2』でオウムの側から日本社会を描いた著者が、裁判、元信者たちへの取材を通して、事件の真…

幹細胞ドナー候補となったきょうだいのトラウマ

以下の大変興味深い論文をいただいた。 幹細胞移植ドナー候補となったきょうだいに対するトラウマの視点からの心理的評価 東飛鳥, 小林明雪子, 小澤美和, 細谷良太, 子どもの心とからだ, 2013 May, Vol.22, No.1 要旨は 小児がん患児に幹細胞移植が必要と判…

アルコール依存症治療薬 レグテクト

レグテクトとは ↓ http://kusuri-jouhou.com/medi/sonota/acamprosate.html で、 「新薬で広がる断酒治療法」と題した 10月29日の毎日新聞の記事によると、 今国会に議員立法で「アルコール健康障害対策基本法案」が提出される見通し ……なんだって。