“代理母不足”を解消して“生殖の平等”実現へ(イスラエル)

イスラエルのYael German保健相が
生殖法の改正計画を発表。

同性愛のカップルがイスラエル人の代理母に頼んで
子どもを持つことができるようにすることや、

結婚した男女が配偶者に知らせることなく
三者との間で生殖医療を受けることも認める方向。

保健相は
「全ての人に親になる権利があり、
母親になりたい女性と父親になりたい男性の間に差別があってはならない」と言い、
全ての人に「生殖の平等」を実現する、と。

イスラエルでは代理母不足が深刻で、
2007年から2012年の間にイスラエル人の代理母は228人だったのに対して、
海外で代理母を見つけたイスラエル人は313人。

不足は年々深刻化しており、
2012年は126人が海外へ出かけたのに対して、
イスラエル国内で代理母を見つけた人は41人。



臓器不足が「解消されるべき問題」と扱われれば、
今度は代理母不足も「解消されるべき問題」になる……。

そういえば、イスラエルって
臓器移植関連でも生殖補助関連でも、なかなか先進的というかなんというか……↓



このバイオエッジの記事のコメント欄に
「妙だね。平等が言われるのは常に大人で、子どもじゃない」
とあるのだけれど、これは鋭い、まったくだなぁ、と思う。

それから、もう一つ、妙だよね。

平等がことさらに言われるのは
たいてい科学とテクノで簡単解決の利権が絡むあたりで、
そういう利権と関係のない労働や教育や貧困問題の周辺では
平等が熱心に説かれることは少ない。

それはちょうど「命を救う」ことや
「患者の苦しみ」を救うことの大切さが
過剰に強調される医療の領域が一定のあたりに限定されていることと同じ。