「今日までそして明日から」

吉田拓郎のこの歌、私は今までずっと
「わたしは今日まで生きてきました」なんだと思い込んでいて、

今日、初めて知った。

「わたしは今日まで生きてみました」だったんだ……。


意味がずいぶん違ってくるなぁ。
意味がずっと深くなるなぁ。

やっぱ拓郎って天才だなぁ……と感じ入りながら聴いていて、
途中で、ふっと思ったんだけれど、

この歌って、
反“死の自己決定権”ソングじゃね?


わたしにはわたしの生き方がある
それはおそらく自分というものを
知るところから始まるものでしょう

けれど それにしたって
どこで どう変わってしまうか
そうです わからないまま生きてゆく
明日からの そんなわたしです


「自分を知」ったと思い、
これが「わたしの生き方」だって思ったところで、
(だから、これが「わたしの死に方」だって思ったところで)
それだって「どこで どう変わってしまうか」わからないのが
誰にとっても「明日からの そんなわたし」。

だから、
わからないまま生きてゆく。

今日までだって、
そうして生きてみたんだから。

生きてみないと分からないことだらけなんだから。
分からないまま生きてみるしかないんだから。

だから明日からも
そうして生きてみる……と、それを引き受けながら、

明日からも
そうして生きてゆく……んだよ。


これを20代で作ってる。
拓郎って、ぶち渋い。