2014年3月28日のメモ

英国のMCAが結局は重症障害者への医療の切捨てのアリバイとなるのではないかということについては、ずっと懸念してきたし、実際にMCAに基づいた保護裁判所の判断で植物状態の人への生命維持中止が認められたり、本人の最善の利益だとして知的障害者に本人の同意のない不妊手術が認められたりする判例が続いている情報も拾ってきたのだけれど、3月13日に上院の委員会から、セーフガードがきちんと機能していないとする報告書が出ている。:これは重要。報告書、読みたいなぁ。
http://www.mencap.org.uk/news/article/poor-implementation-mental-capacity-act-fails-people-learning-disability

カナダ議会に、四肢マヒの議員Steven Fletcher氏が自殺幇助合法化法案を2本提出する。終末期の人に限定してPASを認める法案を提出すると会見しつつ、「自分だって事故直後に人工呼吸器をつけていた時に、死ねる選択肢があればと望んだ」と語り、支援だけでなくて慈悲を、と訴えている。「すべり坂」折込済みの法案提出?
http://www.news1130.com/2014/03/26/conservative-mp-to-introduce-right-to-die-legislation/

米CT州のPAS合法化法案は、やっぱり今年の投票はならず。
http://www.therepublic.com/w/CT--Assisted-Suicide

MA州でも保健委員会か研究査委員会に送られて、どうやら今会期では動きはなくなった模様。
http://www.wggb.com/2014/03/18/assisted-suicide-bill-appears-stalled-on-beacon-hill/


Cameron首相に賛同するTelegraphの見解。合法化は形式主義につながり、道徳的に検討すべき複雑な問題を単なる法手続きの項目チェック作業に堕して「死の文化」をもたらす、と。:それはLCPですでに起こったこと
http://www.telegraph.co.uk/news/uknews/law-and-order/10722675/Assisted-suicide-would-bring-a-culture-of-death.html

Campbell議員も改めて「自分もすでにリストに含まれていると思うと、背筋に悪寒が走る」と。
http://www.telegraph.co.uk/news/uknews/law-and-order/10717279/Disabled-peer-Lord-Falconers-assisted-suicide-plans-send-shiver-down-my-spine.html

スコットランドで「医師らの大多数はPAS合法化法案を支持」と報じた新聞に、医師が「それは事実ではない」と反論。
http://www.heraldscotland.com/comment/letters/doctors-oppose-assisted-suicide.23736442

豪NSWの最高裁は、7歳から全身マヒで人工呼吸器をつけて生きてきた男性に28歳の誕生日に生命維持のスイッチを切ることを認めた。去年3月までは外来患者だったのだけれど、去年3月に肺炎と肺の虚脱で入院して以来、あちこちに異常が出て全身状態が悪化。ずっと病院暮らしをしている。自分が受けるケアについては自分に決める権利を認めてほしいと訴えていた。
http://www.smh.com.au/nsw/28yearold-man-granted-wish-to-have-life-support-turned-off-on-his-birthday-20140323-35bon.html

C&C(Team Ozというグループができたみたい)の「援助」を受けて餓死した健康な高齢女性Dorothy Conlonさんのケースについて、Wesley Smithが批判的に紹介している。FENはもともと認知症の人に餓死を自殺の一つの方法としてHPで推奨していた
http://www.nationalreview.com/human-exceptionalism/374269/team-oz-helps-woman-starve-death-wesley-j-smith

そのFENが提唱していた通りの「緩和ケアを受けながら餓死する権利」をSavulescuが説いている
http://www.healthcanal.com/public-health-safety/48869-palliated-starvation-a-legal-and-ethical-form-of-assisted-dying-lecture.html


クイーンズランドで友人の遺産相続人に指名された後に、その友人の自殺を幇助した男性が裁判所から相続人資格を剥奪されている。:ちょっと興味深い事件。
http://www.heraldsun.com.au/news/national/man-who-assisted-suicide-cannot-benefit-from-will-queensland-chief-justice-paul-de-jersey-rules/story-fnii5v70-1226861653250

英国の頭部外傷治療研究所が、短期的な治療だけで長期的な介護を視野に捉えられていなかったとして、患者と家族と共に研究する姿勢を打ち出している。
http://www3.imperial.ac.uk/newsandeventspggrp/imperialcollege/newssummary/news_20-3-2014-13-1-0

ケアラーは二級市民のような扱いを受けている、との訴え、Cameron首相に。
http://www.fromestandard.co.uk/Carers-left-like-second-class-citizens/story-20831302-detail/story.html

日本。<AID>遺伝上の父捜し続ける 情報開示ルール化訴え 長年、数多くのAID治療に携わってきた吉村教授も「生殖補助医療は、その治療を受けるかどうかについて子どもの同意を得られないことが特徴だ。医療者には子どもの思いは分からないが、それでも子どもたちの『知りたい』という気持ちは想像できる」と応じ、次のように言い切った。「出自を知る権利の問題が克服できなければ、AIDを続けていくことは難しい」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140326-00000009-mai-soci

日本。子宮移植の指針案公表 慶大などのチーム:この動きが日本にやってくることは、例えば2000年にサウジアラビアの女性に行われた「世界初」の事例の際に、もう規定路線になったんだろうと思う ⇒ http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/56357633.html。2011年にはこういうニュースもあったし ⇒ http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/63455632.html。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1502E_V10C14A3CR8000/

英国の小児科医らが脳死新生児からの臓器提供を認めるよう提言
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10902

ProPublicaの調査で、自分の研究に資金提供をしている製薬会社の薬には医師らは甘い。そのために金が支払われている。
http://www.propublica.org/article/double-dip-doctors-paid-to-advise-promote-drug-companies-that-fund-research

全然読めていないのでなんともいえないところはあるけど、知的障害者に治験への参加について啓発していこうとする医師らと製薬会社が分かりやすい説明ツールを作ろうとしているみたい。spitzibara内蔵の警戒アラームが鳴っている。
http://online.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304250204579431193819412078#printMode

シノドス「グローバルヘルスが日本を強くする――日本人の多くがまだ気がついていない国家戦略」渋谷健司:うおお~、と思わず叫んだほどに、「グローバル慈善ネオリベ帝国資本主義」の役者がずらりと揃っている。著者と真逆の意味で、この副題は「まんま」だと思う。
http://synodos.jp/welfare/6770

そのグローバルヘルスでビル・ゲイツが包皮切除に反対する団体とWesley Smithから批判を浴びている。スミスが批判しているのは、高齢者への医療については慎重に、との趣旨のゲイツ氏の発言
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/10897

日本語。インドでポリオ根絶、WHOが公式宣言へ:こういう情報も上とつながっている。
http://www.cnn.co.jp/world/35045582.html

日本。元教授、論文撤回を呼びかけ アルツハイマー研究
http://www.asahi.com/articles/ASG3N4SY0G3NUUPI001.html

日本語。やっぱり人類は滅亡することがNASA出資の調査で判明。資源浪費と貧富二極化で。この上いくつか一連のニュースって、要はやっぱりこういうことだと思うんだけれど ⇒http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/59413422.html
http://www.gizmodo.jp/2014/03/nasa_64.html

救急に駆け込む人の1割以上が、エネルギー・ドリンクによる体調悪化なんだとか。:レッド・ブル、酒とかドラッグと一緒はよくないらしいっすよ。
http://www.washingtonpost.com/news/to-your-health/wp/2014/03/19/more-than-10-percent-of-emergency-room-visits-involving-energy-drinks-result-in-hospitalization/

日本。認知症。欠席裁判で敗訴 北海道の男性 自宅競売に
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/527709.html