C&Cのトップは、OR州の尊厳死法を設計した元HMOの幹部



ブリタニー・メイナードさんをめぐる報道の加熱と、
それによって「死ぬ権利」議論が情緒的に押し流されていく現状に
Not Dead YetのJohn Kellyが『なぜ自殺幇助法は人々が考える以上に危険なのか』と
題した論考を書いている。

Why Assisted Suicide Laws are More Dangerous Than People Acknowledge
John B. Kelly,
Counter Punch, November 3, 2014


その内容について細かく紹介する余裕は今たちまちないのだけれど、
非常に気になる一節があったので、その点のみ。

……C & C slickster-in-chief Barbara Coombs Lee, the former HMO executive who designed the Oregon law……

ぺらぺら上手にウソをつくC&CトップのBarbara Coombs Lee、この人はオレゴン尊厳死法を設計した前HMO幹部……


HMOが何かというのは
米国の医療制度が非常に複雑なので、断片情報を何度読んでも
イマイチ理解しきれないところがあるのですが、

以下の文献から、だいたいのイメージが掴めそうな箇所を抜いてみると、
http://www.yu-cho-f.jp/research/old/pri/reserch/monthly/2001/159-h13.12/159-topics-3.pdf#search=%27HMO+%E7%B1%B3%E5%9B%BD+%E5%8C%BB%E7%99%82%27

診療コストをコントロールするため、ニクソン政権時の1973年、健康維持法人支援法(Health Maintenance Organization Act)が成立した。この法律により、健康維持法人(Health Maintenance Organization:HMO)の概念が確立し、25人以上の従業員を雇用する企業は、従業員に健康保険を付与する場合、HMOの選択肢を従業員にあたえる義務を負うことになった。

HMOは、医療機関や医師、企業(ときに個人)との間で契約を結び、個人への医療サービスを提供する。HMOを選ぶにあたって主に考慮される要素は次のとおりであるが、これらの要素からHMOの特徴が透けて見えてくる。

1)月額保険料
2)提供医療サービスの内容
3)HMOの指定病院以外のところでの診療代をHMOが面倒を見ることができるか、そ
の場合のHMOの負担額
4)指定病院の数、所在地、評判
5)HMOと提携する医師の数、専門診療科目
6)診療報酬の医師への支払い方法

保険加入者は、月額保険料をあらかじめHMOに支払う。医療費は、基本的にはこの保険料から出される。患者自身は、個々の診療にあたって特に自己負担しないのが普通だ。診療サービス・行為の内容は、あらかじめメニュー化されている。HMOは営利法人が多い。HMOは、医療サービスの上限を定めており、医師はその範囲内で患者に医療サービスを提供する。

HMOのプランに加入すると、このHMOに所属する医師にしかかかれない。


もともとオレゴン州
オレゴン・プランという医療レーショニング(分配・配給)制度で
世界的に有名でもありますが、


Kellyによると、オレゴン州尊厳死法も、
医療費抑制の責務を担った医療制度の一環であるHMOの幹部が設計した、
ということですね。

C&Cについては、他にもこんな話があります ↓
C&Cの活動資金、ジョージ・ソロスから(2013/4/5)


それから、
日本のメディアは絶対に報道しないと思うから何度でも書いておくけど、

今の「死ぬ権利」運動の最先端でC&Cが推進しているのは、これ ↓
C&Cの「VSED(自発的餓死)で死にましょう」キャンペーン(2014/4/25)