精神障害で安楽死希望の24歳女性、安楽死を取りやめ(ベルギー)
6月に以下のエントリーで拾ったニュースの続報。
(ここでは女性はLauraという仮名になっています)
(ここでは女性はLauraという仮名になっています)
ベルギーで進む精神障害者の安楽死:24歳の女性もこの夏に安楽死予定(2015/6/24)
以下の安楽死防止連合EPCのシャデンバーグのブログ記事によると、
The Economist誌が、Emilyという仮名でこの女性の取材をしており、
安楽死を希望して医師らとの面接を経て認められ、様々に準備しながら
直前になって気持ちを翻すまでをビデオに纏めて、10日に公開している。
The Economist誌が、Emilyという仮名でこの女性の取材をしており、
安楽死を希望して医師らとの面接を経て認められ、様々に準備しながら
直前になって気持ちを翻すまでをビデオに纏めて、10日に公開している。
Emily "Laura" is 24 year-old healthy and was approved to die by euthanasia in Belgium. Emily has chosen to live.
Alex. Schadenberg EPC, November 12, 2015
Alex. Schadenberg EPC, November 12, 2015
取材を受けて語っているのは、Emily本人と母親、友人2人、
安楽死を認めた3人の医師、特に精神障害者安楽死クリニックと繋がりがあり
このところ熱心に精神障害者への安楽死推進を説いているLieve Thienpont医師。
(同医師については、末尾にリンクしたエントリーに)
安楽死を認めた3人の医師、特に精神障害者安楽死クリニックと繋がりがあり
このところ熱心に精神障害者への安楽死推進を説いているLieve Thienpont医師。
(同医師については、末尾にリンクしたエントリーに)
同医師の語りは非常に大きく取り上げられており、
精神障害者の中にはどうしても治療不能で生きることが耐え難い人がいて、
病気が癌のように目に見えないため理解が得られにくいが、
治せない点で癌と変わらないなどと語っています。
精神障害者の中にはどうしても治療不能で生きることが耐え難い人がいて、
病気が癌のように目に見えないため理解が得られにくいが、
治せない点で癌と変わらないなどと語っています。
医師から段取りの説明を受け「針が入ってからでもNOということができる」とか
「NOといったからといって、人からの評価が下がるようなことはない」などと
説明を受けています。
「NOといったからといって、人からの評価が下がるようなことはない」などと
説明を受けています。
2週間前にエミリーは親友2人と一緒にピクニックに行き、
決心を伝えて、2人には納得してほしいから何でも思うとおりを言って、というと、
親友の一人が思いを込めて「やっぱりやめようかとか、気持ちが揺らぐことはないの?」と聞きます。
決心を伝えて、2人には納得してほしいから何でも思うとおりを言って、というと、
親友の一人が思いを込めて「やっぱりやめようかとか、気持ちが揺らぐことはないの?」と聞きます。
4日前から身辺整理を始めるエミリー。
大切な思い出の品について語り、人生を振り返っている様子も。
大切な思い出の品について語り、人生を振り返っている様子も。
医師がやってきた時に、エミリーは医師と話し合い、
冷静に「できません I cannot do it」と答えた、
「この2週間はどうしてだか、それほど生き辛くはなく、クライシスもなかった、
それが死の近くにいたからなのか、自分の中で何かが変わったのか、分からない」と。
冷静に「できません I cannot do it」と答えた、
「この2週間はどうしてだか、それほど生き辛くはなく、クライシスもなかった、
それが死の近くにいたからなのか、自分の中で何かが変わったのか、分からない」と。
ブリタニー・メイナードさんも、一時は気持ちを翻しましたが、
その後、宣言どおりの日に自殺されたことを思い、
その後、宣言どおりの日に自殺されたことを思い、
この女性も、ふたたび、そこへ戻られることがなければいいが、と思います。
死にたいと思いつめるほど苦しんでいる人たちの気持ちは、
それほどまでに不安定なのだということ、
それほどまでに不安定なのだということ、
(例えば、あの友人2人がその日訪ねてきてくれたことが大きな歯止めになったんじゃないか、
あの2人がこなかったら彼女は安楽死していたんじゃないか、とすら思えるほどに
人の気持ちは不安定なものではないのか、と思うのです)
あの2人がこなかったら彼女は安楽死していたんじゃないか、とすら思えるほどに
人の気持ちは不安定なものではないのか、と思うのです)
だからこそ社会が「死なせてあげる」という選択肢を用意し、
そこで対象者の拡大やスタンダードの変質が起こっていくことが危ういのだということを
改めて考えさせられます。
そこで対象者の拡大やスタンダードの変質が起こっていくことが危ういのだということを
改めて考えさせられます。
12500人以上が賛同の署名を寄せているとのこと。
Dear Laura:
Since we first read your story on June 19 in a Belgian newspaper, our hearts have been broken over the prospect of your impending death by lethal injection.
We have received many messages from people who want to contact you to share their story of living through similar psychological pain. These messages told us of their experience with suicidal thoughts and how they also wanted to die. These people also shared their stories of hope and of how they lived through the suffering and have found happiness in living.
They expressed how your story was a reflection of their story.
They want you to live. We want you to live.
At this moment, your life may seem dark and without a future, but we want you to know that there is help and there are people who want to care for you.
Everyone who has signed this letter wants you to know that they care about you. They also want you to know that your death may shatter the hope that many others, who suffer like you, are seeking.
We, the undersigned, ask you "Laura" to choose to live and by living you offer hope to others.
Alex Schadenberg
International Chair
Euthanasia Prevention Coalition
Since we first read your story on June 19 in a Belgian newspaper, our hearts have been broken over the prospect of your impending death by lethal injection.
We have received many messages from people who want to contact you to share their story of living through similar psychological pain. These messages told us of their experience with suicidal thoughts and how they also wanted to die. These people also shared their stories of hope and of how they lived through the suffering and have found happiness in living.
They expressed how your story was a reflection of their story.
They want you to live. We want you to live.
At this moment, your life may seem dark and without a future, but we want you to know that there is help and there are people who want to care for you.
Everyone who has signed this letter wants you to know that they care about you. They also want you to know that your death may shatter the hope that many others, who suffer like you, are seeking.
We, the undersigned, ask you "Laura" to choose to live and by living you offer hope to others.
Alex Schadenberg
International Chair
Euthanasia Prevention Coalition