フランスで深い持続的鎮静を認める法案が議会通過
27日、終末期の人に死ぬまで深い持続的鎮静をすることを認める法案が
フランス議会を上院、下院とも通過。
フランス議会を上院、下院とも通過。
ただし安楽死とPASは含まれない。
法案は4つ提出され、
その間でラディカルさで言えば中庸のものが通った格好らしい。
その間でラディカルさで言えば中庸のものが通った格好らしい。
死が差し迫っている状態にある患者が直接あるいは事前指示により要望した場合には、
医師には栄養と水分の補給を含め生命維持治療を中止し、
それによって死が早められる場合であっても鎮静剤と鎮痛剤の使用が認められる。
医師には栄養と水分の補給を含め生命維持治療を中止し、
それによって死が早められる場合であっても鎮静剤と鎮痛剤の使用が認められる。
家での鎮静と病院での鎮静のいずれかを
患者は選択することができる。
患者は選択することができる。
なお、自分で意思を表明することのできない患者については、
The law will also apply to patients who are unable to express their will, following a process that includes consultation with family members.
(Guardian)The bill will also allow for a consultation process with family members of a patient to reach the same relief of pain when a patient is unable to express his or her own will.
(JURIST)家族との相談など一定の手続きにより同法を適用して
意思を自分で表明できない人にも深い持続的な鎮静を可能とする。
意思を自分で表明できない人にも深い持続的な鎮静を可能とする。
People can also designate a “trustworthy person” whose opinion would be predominant in case of patients who are no longer able to express their will.
意思を表明できなくなった時にそなえて、
意見が尊重されてほしい「信頼できる人」を指定しておくことができる。
意見が尊重されてほしい「信頼できる人」を指定しておくことができる。
France parliament approves bill allowing sedation for terminally ill patients
JURIST, January 28, 2016
JURIST, January 28, 2016
推進した議員の発言の中に「死ぬ権利」という概念が頻発していることが気になる。
最終的に議論沸騰のきっかけになったLambertさんのケースはこちら ↓
Nicklinson訴訟で、英国最高裁「PAS禁止はプライバシー権と相反」 ・フランスでは安楽死実行の医師に無罪判決・もう一つLambert事件(2014/6/25)
ヨーロッパ人権裁判所、Lambertさんの生命維持中止を認める(2015/6/5)
Lambertさんの生命維持続行は、医師の専門性と独立性に基づいた決定権、と仏裁判所(2015/10/12)
Nicklinson訴訟で、英国最高裁「PAS禁止はプライバシー権と相反」 ・フランスでは安楽死実行の医師に無罪判決・もう一つLambert事件(2014/6/25)
ヨーロッパ人権裁判所、Lambertさんの生命維持中止を認める(2015/6/5)
Lambertさんの生命維持続行は、医師の専門性と独立性に基づいた決定権、と仏裁判所(2015/10/12)
フランスの安楽死関連議論については ↓
フランス上院、25日に自殺幇助合法化を審議(2011/1/13)
フランスの安楽死法案、上院の委員会を通過(2011/1/19)
フランス上院が自殺幇助合法化法案を否決(2011/1/27)
フランスの大統領候補が「当選したら積極的安楽死を合法に」(2012/2/6) ⇒で、この候補が当選して現在のオランド大統領。
カナダとフランスで医師らに安楽死と自殺幇助を巡る意識調査(2013/2/18)
フランス大統領、安楽死(自殺幇助?)合法化法案提出を明言(2013/7/2)
フランスの医学生グループが「医学教育で終末期ほとんど学ばないのに」と、安楽死とPASに反対(2014/5/20)
フランス上院、25日に自殺幇助合法化を審議(2011/1/13)
フランスの安楽死法案、上院の委員会を通過(2011/1/19)
フランス上院が自殺幇助合法化法案を否決(2011/1/27)
フランスの大統領候補が「当選したら積極的安楽死を合法に」(2012/2/6) ⇒で、この候補が当選して現在のオランド大統領。
カナダとフランスで医師らに安楽死と自殺幇助を巡る意識調査(2013/2/18)
フランス大統領、安楽死(自殺幇助?)合法化法案提出を明言(2013/7/2)
フランスの医学生グループが「医学教育で終末期ほとんど学ばないのに」と、安楽死とPASに反対(2014/5/20)
英国の終末期ケアのプロトコルLCPで
「さっさと鎮静、そのまま脱水死」というケアへのすべり坂が起こったことについては ↓
“終末期”プロトコルの機会的適用で「さっさと脱水・死ぬまで鎮静」(英)(2009/9/10)
「NHSは終末期パスの機会的適用で高齢患者を殺している」と英国の大物医師(2012/6/24)
英国の終末期パスLCPの機会的適用問題 続報(2012/7/12)
LCPの機械的適用でNHSが調査に(2012/10/28)
英国医師会が「LCPには機械的適用の問題あり」(2013/6/29)
LCP報告書について、シノドスに書きました(2014/1/10)
「さっさと鎮静、そのまま脱水死」というケアへのすべり坂が起こったことについては ↓
“終末期”プロトコルの機会的適用で「さっさと脱水・死ぬまで鎮静」(英)(2009/9/10)
「NHSは終末期パスの機会的適用で高齢患者を殺している」と英国の大物医師(2012/6/24)
英国の終末期パスLCPの機会的適用問題 続報(2012/7/12)
LCPの機械的適用でNHSが調査に(2012/10/28)
英国医師会が「LCPには機械的適用の問題あり」(2013/6/29)
LCP報告書について、シノドスに書きました(2014/1/10)