2016-03-31から1日間の記事一覧

オランダの研究者らから「臓器提供安楽死」の提言:「安楽死後臓器提供」はベルギーとオランダで既に40件以上

The Journal of Medical Ethics誌で オランダの研究者、Jan Bollenらが論文を書き、 安楽死を希望する人から生きているうちに臓器を採ることを認めてはどうかと提言している。 以下のアブストラクトによれば、 「安楽死後臓器提供」はこれまでベルギーとオラ…

ウーレット『生命倫理学と障害学の対話』(批判的)再読 4: 第7章 (後)

(前のエントリーからの続きです) それにしても、ポーリオット事件は、 本当にシャイボ事件とは違うのだろうか。 本当にポーリオット事件は 「終末期の人」の事例でしかないのだろうか。 この事例が提示する問題を、 ポーリオットがシラキュース大学病院に…

ウーレット『生命倫理学と障害学の対話』(批判的)再読 4: 第7章 (中)

(前のエントリーからの続きです) いずれにしても、 ポーリオットに苦痛に満ちた死が強いられた要因を 第6章のメアリーの事例と同じように、法律の問題としてのみ論じることで、 ここでもウーレットは問題の本質を捉え損なっている。 私は、NY州司法長官の…

ウーレット『生命倫理学と障害学の対話』(批判的)再読 4: 第7章 (前)

1. シャイボ 第7章「終末期」の最初のシャイボ事件については、訳注でも指摘したとおり、 まず「植物状態(PVS)」に対するウーレットの以下のような理解そのものが、私には、 既に指摘した彼女の「専門性に対する無邪気すぎる信頼感」の顕れと見える。 ……