ハロウィーン

もう20年近くも前から、
仕事が煮詰まったり、頭の中に解きほぐしたいことがあったり
ケリや始末をつけなければならない気持ちを抱えた時などに、
年に数回、“独りドライブ”にいく県北の町がある。

行き始めたのは、ある桜の季節がきっかけだった ⇒ 桜並木(2012/2/23)

数え切れないくらい通って、
なんだか第2の故郷みたいに懐かしく大好きな町だ。

美味しいものが食べられるお店も
ずいぶん開拓してきた。

今日は、ちょっとおしゃれでヘルシー系のお店に寄った。

緑に囲まれて、窓にそれが映えて、
明るく気持ちのいいお店。

ウッド・デッキで繋がった隣の可愛らしい建物には
障害のある子どもたちのデイ・サービスがあって
時々デッキを通って人の出入りがある。

今日は数人の子どもが
庭の木立の間で遊んでいた。

経営母体は一つみたいで
時々バザーとかのイベントもあるみたいなんだけれど、
ごく普通のレストランだというのが、またとてもいいと思う。

入り口の近くに、
作業所の作品と思しきものを販売する小さな棚が置かれていたりする。

お箸の袋はいつも素朴な手作りで、
もしかしたら、そういう作品なのかもしれない。

ここのランチタイムは
スープと飲み物とデザートつきのワン・プレート・ランチのみ。

今日のワン・プレートのメインは
かぼちゃのグラタンだった。

運ばれてきたプレートの丸いグラタンの上には、
かぼちゃの種の目鼻と、かぼちゃで作ったギザギザの口が乗っけてあった。

うほ、かわいい。
そういえば今日はハロウィーンだった……。

なんとサトイモが、ごろんごろんと入っていた。
ほくほく、つるんと、美味しかった。

そこから昭和の時代に取り残されたみたいな商店街まで走って、
そんな中に場違いなほど見事にカントリー・アメリカンなカフェで
美味しいバゲットを1本(262円)買い、

カフェの向かいにある、
その名も「フードセンター」という古めかしい名前とたたずまいに似合わず、
なぜか面白いものをあれこれ置いているスーパーで、
「日本に輸入された元祖ポテトチップス」とか
ちょっと珍しい感じの小魚天を見つけ、
バゲットブルスケッタにするためのトマトと
大好きなアボカド(立派なのがあった)などを
わさわさと買い込んで、

その後で、赤い美術館に寄って
特設展の「ウォルト・ディズニー展」を1時間かけて満喫し、
(すっごく、よかった。むっちゃ懐かしいし、「ものを創る」って、やっぱすごいことだ)

それから紅葉が始まりかけた里の景色の中を、切ないバラードをBGMに、
数日後に迫った、ちょっと気の張るお仕事の準備でぶつぶつ言いながら
心地よくドライブして帰った。

わずかにひんやりと曇り空だった
今年のハロウィーン

やっぱハロウィーンには曇り空が似合う。