リトアニアの保健相「安楽死は、貧困層向けの安上がりな選択肢」

リトアニアの新保健相、Rimante Salaseviciute氏が
同国は福祉国家ではなく、すべての国民が緩和ケアを受けられる状況にないので、
貧しくて緩和ケアを受けられず、親族の苦しみを見ているのが耐えられない人々にとって
安楽死は選択肢として必要となる、として、

国民的な議論を呼びかけた。

また、ベルギーで合法化された子どもの安楽死についても
リトアニアでも選択肢として議論すべきだ、と。




寄せられたコメントの一つに曰く、

But at least she has unmasked euthanasia for what it really is: disposal of the inconvenient.

でも、少なくとも彼女は
安楽死が実は何であるかを明らかにしたわけね。

つまり、厄介な人たちの廃棄処分なんだということを。


人口の高齢化と、
医療の高度化による医療費の高騰、
グローバルな科学とテクノの研究競争の激化による
研究への投入費用の雪だるま式膨張の間で、

効率的かつ功利的な医療費削減策として、
(だけど例によって「本人と家族のため」というおためごかしで)提示される
「死ぬ権利」の正体をついに政治家が正直に口にした、ということでしょうか。

これが政治のホンネである以上、
「すべり坂」は必然だし、

その証拠に、「子どもへの安楽死」だって、
すでに、あちこちの国の合法化ロビーが口にする「選択肢」――。



ちなみに、英国議会のPAS合法化法案を巡る議論について
BioEdgeが賛成と反対の立場ごとにまとめてくれている。




そういえば英国の保健相も
自殺幇助合法化には支持の立場。

前は弱者への危険を考えて反対していたけど、
一部の人を守るために他の人の権利を認めなくていいのか、
セーフガードがしっかりしていればいいじゃないか、と転向したんだって。