ネットで世界に広がる「死のコーチング」

以下の話題の続報といってもよいニュース。
ニチキ医師、「理性的自殺」幇助で豪医事当局より医師免許停止(2014/7/24)


元記事は以下のAustralianの記事。
http://www.theaustralian.com.au/news/health-science/death-coaching-a-mourning-mothers-rage-at-sons-assisted-exit/story-e6frg8y6-1227000811812
(Australianも前は無料で読み放題だったのに、完全有料になった模様)


Lucas Taylor(26)の遺体が見つかったのはドイツの公園だった。
死因は南米に出かけて買ってきたnembutal。

LucasはExit International(ニチキ医師が創設した「死ぬ権利」ロビー団体)との関わりがあり、
他の会員とネットで何時間もチャットしていたという。

会員には会費の一部として
Nitschke医師の安楽死に関する電子書籍が送られてきていた。

Lucasの死後、母親と他の息子たちがLucasのコンピューターをハックして
Peaceful Pill (安楽ピル)フォーラムでのやりとりを知った。

母親は
「何百人もの人が自殺する最善の方法をしきりに話し合っているみたいでした」

違法毒物の密輸入方法とか、その際はどの空港を使うべきかとか、
ネンブタールがお勧めだとか、中国へ行くのとペルーへ行くのとどっちがいいかとか、

「仲間同士のコミュニケーションみたいで、何百というメッセージの中で
終末期だという人は誰もいませんでした。…Lucasもはっきり
『まだ病気ではないし、体に不自由はない』と書いていました」

また、医学的な問い合わせに答える役割のDr.Tedと名乗る「モデレーター」がいて、
その人物からLucasへのメッセージでは
「君の体重だと、これくらいのネンブタールが必要になる」というものだった。

フォーラムでは
ペルーへの旅の目的がバレないようにいくつかのツアーを予約することとか、
ネンブタールが買える場所の住所と値段などのアドバイスもあった。

「ルーカスがドイツに帰ってくると、フォーラムに行って
『薬は手に入れたし、テストしたから純度も高い』と書いています。
ニチキ医師は手に入れた薬がホンモノかどうかテストするキットを提供してますからね。

フォーラムでのやりとりはとても秘密めいていて、
酒瓶や灰皿を床中に転がしておいて大騒ぎしたふうを装えば
検死を免れられるだろう、とか、言っていました」

しかし予想に反して検視が行われ、死因はネンブタールとわかった。

「インターポールの報告書には、
ルーカスの遺体の周辺には酒瓶とタバコの吸殻が散らばっていたって書かれていますけど、
ルーカスは酒もタバコもやりませんでした。フォーラムで言われてたとおりだ、って
私は思いました」

母親は
ニチキ医師の医師免許を停止した
オーストラリアの医師免許監督機関にも話を聞かれたという。

「あの子を殺したのは死のコーチングですよ。生きるコーチングではなくて」。



こうした報道を受け、Wesley Smithが
自分は1993年の早くから死のカルトたちの『死のコーチング』に警告を続けてきたといい、
ニチキ医師、Derek Humphry(C&Cの前身の創設者)、FENとキボキアンの名前を挙げて
改めて批判、警告している。


Some advocates present a far more sophisticated approach than Nitschke, Humphry, and Kevorkian. But scratch beneath the veneer, they are all part of the same death cult, promoting in different versions, the same death coaching.


HumphryやFENについての詳細はこちらに。


たしかに、C&Cの公式サイトの
VSED(自発的飲食停止)のお薦めページを読むと、
私にも、「死のコーチング」だとしか思えない ↓