カナダの「医師幇助死」合法化法案は障害者の安楽死も対象
カナダの2010年の自殺幇助合法化法案は
以下のエントリーで拾っているように否決されていますが、
以下のエントリーで拾っているように否決されていますが、
カナダの議会でも自殺幇助合法化法案、9月に審議(2009/7/10)
図書館がDr. Death ワークショップへの場所提供を拒否(カナダ)(2009/9/24)
カナダの議会で自殺幇助合法化法案が審議入り(2009/10/2)
カナダ議会、自殺幇助合法化法案を否決(2010/4/22)
カナダの法学者「自殺幇助合法化は緩和ケアが平等に保障されてから」(2011/2/5)
カナダで自殺幇助合法化を求め市民団体が訴訟(2011/4/27)
図書館がDr. Death ワークショップへの場所提供を拒否(カナダ)(2009/9/24)
カナダの議会で自殺幇助合法化法案が審議入り(2009/10/2)
カナダ議会、自殺幇助合法化法案を否決(2010/4/22)
カナダの法学者「自殺幇助合法化は緩和ケアが平等に保障されてから」(2011/2/5)
カナダで自殺幇助合法化を求め市民団体が訴訟(2011/4/27)
そこに引っ張ってあるのは、以下の部分。
In order to be eligible to make a request for physician-assisted death, a person must…
have been diagnosed by a physician as having an illness, a disease or a disability, including a disability arising from traumatic injury,
(i) that causes the person physical or psychological suffering that is intolerable to that person and that cannot be alleviated by any medical treatment acceptable to that person, or
(ii) that results in the person being in a state of weakening capacities with no chance of improvement…
(ゴチック箇所は、スミスによる下線部分)have been diagnosed by a physician as having an illness, a disease or a disability, including a disability arising from traumatic injury,
(i) that causes the person physical or psychological suffering that is intolerable to that person and that cannot be alleviated by any medical treatment acceptable to that person, or
(ii) that results in the person being in a state of weakening capacities with no chance of improvement…
つまり、医師による幇助を受けて死ぬことを要望するための要件として、
「その人に許容できる治療によっては軽減できない」というなら、
緩和ケアによって痛みをとることが可能な状況であっても、
本人が「そういう治療は受けたくない」というなら、
医師の幇助を受けて死ぬことが認められることになります。
緩和ケアによって痛みをとることが可能な状況であっても、
本人が「そういう治療は受けたくない」というなら、
医師の幇助を受けて死ぬことが認められることになります。
実際の法案を読んでみると、
上記の部分に続いて、「健全な精神状態であることbe of sound mind」とあるので、
「精神障害を診断されている人は含められない」との解釈になるのでは、という気もします。
上記の部分に続いて、「健全な精神状態であることbe of sound mind」とあるので、
「精神障害を診断されている人は含められない」との解釈になるのでは、という気もします。
Canada Bill to Legalize Euthanasia of Disabled
Wesley J. Smith
Human Exceptionalism, December 9, 2014
Wesley J. Smith
Human Exceptionalism, December 9, 2014
法案はこちら ↓
http://www.parl.gc.ca/HousePublications/Publication.aspx?Language=E&Mode=1&DocId=6811259&File=27#1
http://www.parl.gc.ca/HousePublications/Publication.aspx?Language=E&Mode=1&DocId=6811259&File=27#1
重要なのは、ここで提出されているのは
米国のOR州やWA州のような「医師の幇助を受けた自殺 PAS」ではなく、
「医師の幇助を受けた死 physician-assisted death」の合法化法案であるということ。
米国のOR州やWA州のような「医師の幇助を受けた自殺 PAS」ではなく、
「医師の幇助を受けた死 physician-assisted death」の合法化法案であるということ。
実際の法文の冒頭部分、
現在の刑法の当該部分が以下と置き換えられる、とされている箇所を抜くと、
現在の刑法の当該部分が以下と置き換えられる、とされている箇所を抜くと、
(1) Subject to subsections (2) and (3), no person is entitled to consent to have death inflicted on him or her, and such consent does not affect the criminal responsibility of any person by whom death may be inflicted on the person by whom consent is given.
(2) A person may consent to voluntary euthanasia by making a request for physician-assisted death in accordance with the conditions and requirements set out in section 241.1.
(3) Voluntary euthanasia performed by a physician in accordance with section 241.1 is not culpable homicide.
(4) In this section, “physician”, “physician-assisted death”, and “voluntary euthanasia” have the same meanings as in section 241.1.
(ゴチックはspitzbiara)(2) A person may consent to voluntary euthanasia by making a request for physician-assisted death in accordance with the conditions and requirements set out in section 241.1.
(3) Voluntary euthanasia performed by a physician in accordance with section 241.1 is not culpable homicide.
(4) In this section, “physician”, “physician-assisted death”, and “voluntary euthanasia” have the same meanings as in section 241.1.
(4)に書かれている語義に関する241.1の当該箇所は、以下。
“physician-assisted death” means death that results from suicide committed with the assistance of a physician or from voluntary euthanasia performed by a physician.
「医師の幇助を受けた死」の意味するところは、医師の幇助を受けて遂げられた自殺あるいは医師によって実行された自発的安楽死の結果として引き起こされる死である。
“voluntary euthanasia” means the intentional termination of a person’s life by another person, in accordance with the former’s request.
「自発的安楽死」の意味するところは、ある人物の生命を別の人物が前者の要請に応じて意図的に終わらせることである。
「医師の幇助を受けた死」の意味するところは、医師の幇助を受けて遂げられた自殺あるいは医師によって実行された自発的安楽死の結果として引き起こされる死である。
“voluntary euthanasia” means the intentional termination of a person’s life by another person, in accordance with the former’s request.
「自発的安楽死」の意味するところは、ある人物の生命を別の人物が前者の要請に応じて意図的に終わらせることである。
この法案では、
以前から当ブログで指摘している「すべり坂」の形態が2つ一度に起こっている。
以前から当ブログで指摘している「すべり坂」の形態が2つ一度に起こっている。
①対象者像の「終末期の人」から「障害者」への拡大。
これが単に議論において起こっているとか、
事実上そうなっていく、というのではなく
法文の文言において起こっている。
事実上そうなっていく、というのではなく
法文の文言において起こっている。
②ケベック州が合法化(連邦政府が上訴中だと思いますが)した際に
medical aid in dying という文言で
自殺幇助と積極的安楽死の区別がなし崩しにされましたが、
ここでも physician-assisted death という文言と概念によって
同じことが起こっている。
medical aid in dying という文言で
自殺幇助と積極的安楽死の区別がなし崩しにされましたが、
ここでも physician-assisted death という文言と概念によって
同じことが起こっている。