ベルギーの終身刑囚人の安楽死、中止。治療センターに移されることに

ベルギーで連続強姦と殺人で終身刑となり、
現在26年間収監中のFrank Van Den Bleeken (51)は
性衝動を抑えられない自分は社会の脅威であるとして
これまで仮釈放を辞退してきたが、その一方で、
現在の環境で死ぬまで閉じ込められるのは非人間的で耐え難いとして
去年9月に裁判所から安楽死を認められた。

それを受けて申請した安楽死
1月11日に実行されることになっていたが、

7日にKoen Geens法相が中止を発表。

Van Den BleekenはBruges近郊の刑務所から
Ghentの新しい精神科治療センターに移されることになった。

「Frank Van den Bleekenを社会に戻すことは明らかに不可能で、
彼自身もそれは理解している。

しかし治療不能な犯罪者の無期限収監に関しては、
現在のところ我が国のシステムに不備があるのも事実」

Van Den Bleekenの裁判を受け、
他にも15人の囚人から安楽死の希望が出ているとのこと。



以下の記事によると、
去年の9月に裁判所が安楽死を認めた理由は主として
ベルギーでは死刑が許されていないことに加えて、

ベルギーの司法では
Van Den Bleekenはリハビリを受けることができないという批判があったという。

この記事では、Geens法相はリハビリ・センターに移すだけでなく、
「オランダには、隔離され社会復帰のありえない人の長期ケア施設がいくつかある」として
さらにオランダの専門機関への移送も検討中であることにも言及。

同時に
ベルギーの司法制度にも同様の精神科治療センターの開設を考えていることも明かした。





Van Den Bleekenについては、2012年9月に、
以下のエントリーですでに安楽死したものとして記事を書いてしまいました。


いつも良質の生命倫理関連の情報を流してくれるBioEdgeというブログの
当時の誤報をそのまま紹介したもので、申し訳ありません。

上記リンクの最後に追記したように、
当時のBioEdgeのエントリーは何の説明もなく削除されてしまったようです。