カナダの安楽死、法整備が間に合わないまま州ごとのガイドラインでとりあえず合法化?

昨年2月にカナダ連邦最高裁が命じた
physician assisted dying/ aid in dying合法化の法整備の期限は
一度、延期されて6月6日となっていましたが、

法案はカナダ連邦議会の下院を通過したものの、
上院で修正をめぐって審議が滞り、法案成立に至らないまま、
期限が過ぎてしまいました。

様々な報道からすると、上院でモメているのは、どうやら、
対象者を終末期の人に限定するか、より要件を緩く修正するか、という点のように思われます。

法案の詳細と、議会への提出までの経緯についてはこちらに ↓
カナダ政府、安楽死と医師幇助自殺合法化法案を議会に提出(2016/4/15)


メディアの論調は「期限が来た以上はAID解禁」というトーンですが、
各州ごとにガイドラインが出されており、当面は州ごとの対応ということになりそうで、
医師の間には現状での実施に不安もあるようです。

Globe and Mailが州ごとの要件を取りまとめていますが、
事前指示はどこも認めていないようです。

A look at assisted-dying guidelines across Canada
The Globe and Mail, June 6, 2016


その他の記事は ↓

Province takes control of assisted dying
Merritt Herald, June 6, 2016








【9日追記】
Nova Scotia州で、訴追の可能性が全面否定できない以上、
看護師は参加しないように、と。