米国のPAS支持、頭打ち? でも希望理由は自律と尊厳の喪失、家族への負担

米国とヨーロッパの安楽死と自殺幇助に関する
1947年から2016年までの先行研究と調査その他のデータを分析したところ、

1990年代以降、
米国民でphysician assisted death(安楽死と自殺幇助)を支持する人のありあいは
47%から69%の間で収まって、頭打ちのプラトーとなっていることがわかった。

ワシントン州ではPASで死ぬ人は死亡総数の0.5%以下で
主として、白人、富裕で教育のある癌患者。

PASの要望を受けたことがある医師は20%に満たず、
要望に同意したことがある医師も5%程度。

反対派が恐れていたような、PAS希望の殺到といった事態は起こっていない。

ただし、エマニュエル医師の懸念は、PAS希望者の理由。

半数以上が挙げた理由の上位を占めるのは
自律と尊厳の喪失への懸念。
人生を楽しむためにできていたことができなくなることへの懸念。
それから身体機能のコントロールを失うことと、
家族や友人の負担となること。
その後の5番目に「ひどい痛み」。

痛みを理由に挙げた人は約5分の一だった。