2016年7月15日のメモ

「無益な治療」論者のPopeが珍しく、「一方的DNRにおける障害者差別リスク」如実に表した蘇生術講習ビデオを紹介している。講習に使用する腕も足も無い胴体だけの人形を前に、手も足もない「QOLなんて事実上ないも同然の人」を蘇生させるべきかどうか、と問いかける講師に、「自分だったら両足無い状態で生きて生きなくなんか無い」「じゃぁ腕はどう? 両腕が無いのは?」など。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2016/07/unilateral-dnar-orders-and-disability.html

Bucilla Stephensonさんは事前指示を書いており、そこで指名された代理意思決定者も事前指示書の通り拒否したにもかかわらず延命治療を行った医師に、ジョージア州最高裁から医師には事前指示に従う義務があるとの判断
http://medicalfutility.blogspot.jp/2016/07/physicians-must-follow-advance.html

脳死診断が予測される子どもへの無呼吸テスト実施に親の同意が必要かどうか、という議論。13歳のAlex Pierceさん(ロマリンダ大)。2歳のMirranda Grace Lawsonさん(VCUヘルス・システム)。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2016/07/two-brain-death-cases-consent-for-apnea.html

バーモント州がPASを合法化して3年。手首を骨折してリハビリ施設に入院した91歳の女性にスタッフがPASへの意思を執拗に聞いてプレッシャーをかけた、という事例の報告。バーモント州では終末期と診断された患者にはPASという選択肢を知らせることを義務付けたために、それが高齢者や障害者への圧力となっているとの分析。
http://www.lifenews.com/2016/07/11/rehab-center-repeatedly-pressures-91-year-old-who-broke-her-wrist-to-kill-herself-in-assisted-suicide/

英国で元英国海軍司令官 David Brittan氏(86)と妻とが、施設入所を避けるため兼ねて約束の通り心中。
http://www.telegraph.co.uk/news/2016/07/04/royal-navy-commander-and-wife-died-in-suicide-pact-to-avoid-goin/

英ガーディアン紙に、オレゴン州で過去2年間PASが80%ずつ増加していることに触れて、“先進国”から英国が学べること、という記事。
https://www.theguardian.com/healthcare-network/2016/jul/12/assisted-dying-uk-learn-places-legal-oregon-netherlands

カナダでは、Attiwapiskat州やオボリジナルの間で若者の自殺が増加していることが安楽死法の対象を終末期から広げることへの慎重論に。記事はそれに対する反論。
http://www.winnipegfreepress.com/opinion/analysis/youth-suicide-crisis-a-misguided-reason-to-limit-assisted-dying-386316731.html


日本。高齢者の身体拘束は6割超 気力奪い、症状悪化も
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016062801001770.html

日本。NPO法人口から食べる幸せを守る会 全国大会 in 横浜 ~多職種で繋ごう“食の憩い”~ :7月2日にすでに終了していたのですが、こういうNPOがあること自体を知らなかったので、ちょっと心が弾みました。
http://ktsm4kaitaikai.jimdo.com/

安永さん事件、上告棄却 最高裁 遺族の敗訴確定へ 佐賀市で2007年、警察官に取り押さえられた直後に死亡した知的障害者の安永健太さん=当時(25)=の遺族が佐賀県に損害賠償を求めた訴訟
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/330589

韓国で開催されたソーシャルワーカーの世界大会で、韓国の障害区分をめぐって障害当事者らがステージに上がって差別だと訴えた。
https://www.theguardian.com/social-care-network/2016/jun/27/disabled-protesters-social-work-conference-seoul

日本。精神障害が大幅増 ストレスチェック義務化背景か:管理社会化。それはそのまま「科学とテクノで簡単解決」利権のウハウハ。
http://www.at-s.com/news/article/health/shizuoka/260384.html

てんかんのある人では自殺率が高い、との調査結果。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/311622.php

毎日新聞の「てんかんと生きる」。めまいやしびれ、激しい頭痛などの症状を順を追って説明したのに、医師は開口一番、笑いながら告げた。「そんな病気はありませんよ」
http://mainichi.jp/ch160719767i/%E3%81%A6%E3%82%93%E3%81%8B%E3%82%93%E3%81%A8%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B

アピタル 高山義浩「患者の不条理さにふたをしないこと」 患者さんが言語化できずにいたり、症状軽微であったとしても、患者さんの身体が騒ぐというか、これはマズいと直観的に感じていて、傍目には不条理にうつる行動をとられることだってあるのです。つまり、「たかだか風邪」で騒いでいる患者さんがいたとしたら、医療者は「何かあるんじゃないか」と胸騒ぎする謙虚さが必要だってこと
http://www.asahi.com/articles/SDI201607020857.html

同じくアピタル 高山義浩 「地域包括ケアシステムが悪循環に陥るとき」
病院や施設のシステムに高齢者をはめ込もうとするなら、そのようなケアは支援ではなく支配だ……そんななかで効率性をめざすのなら、きっと悪循環に陥るだろう。支配には抵抗する。これが人間だからね
http://www.asahi.com/articles/SDI201606179498.html

日本。執刀医と教授は遺族と社会に説明を…群馬大腹腔鏡手術問題
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20150904-OYTEW55174/

更年期後の女性にエストロゲンをパッチで補充するとアルツハイマー病リスクが軽減できる。:前にホルモン補充療法で発癌リスクが指摘されて、そっぽを向かれたと思うんだけど、ホルモンはスタチン、アスピリンビタミンDをはじめとするサプリに次いで、予防医療の稼ぎ頭と目されているんだろうな、という気がしている。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/311657.php

NEJMに、“Saving the World’s Women from Cervical Cancer”と題した Vivien Tsu医師らの論文。ぜんぜん読めていないのですが、米国でのHPVワクチンの利用率は低いという下りが目に留まりました。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMp1604113

名古屋市子宮頸がん予防接種調査解析結果(速報 」に関する意見書 薬害オンブズパーソン会議から名古屋市長 河村たかし氏宛て。
http://www.yakugai.gr.jp/topics/file/nagoyasityousasokuhouikennsyo.pdf

子宮頸がんワクチン調査で名古屋市が結論撤回
http://www.asahi.com/articles/ASJ6W2DJDJ6WUBQU007.html

統合失調症の子どもでクロザピンが成人以上の有効性を示した、との研究結果。:クロザピンといえば思い出すのはこの事件 ⇒ 1人でTX州の総量をはるかに超える統合失調症治療薬を処方する精神科医が野放し……の不思議(2009/11/30)
http://www.medicalnewstoday.com/releases/311641.php

週刊誌の「アブナイ薬」記事がネットで話題になっていて、それについての「精神科薬剤師くわばらひでのり」さんのツイートに同意。
あの手の医療否定ネタは患者さんと治療について話し合う良い機会になると思うんだよね。大変忙しいのは分かるけど、内容について尋ねられて説明する時間が無駄だ余計なことしやがってみたいなこと言ってる医師や薬剤師には「患者は黙って従うもの」という価値観が透けて見えて残念な気持ちになる
https://twitter.com/89089314/status/751239265716088832

新城拓也先生が金原出版のHPで書いておられた連載の「あとがき」
最近、巷でよく「住み慣れた家で最期まで過ごす」とか、「人生の最後は人間らしく自分の家で」とかいった言葉を見かけるようになりました。僕はこういう言葉に出会うたびに、自分の誓いと相反する不快をどうしても感じてしまうのです。人の死のあり方、死生観を諭すような態度がどこかに見え隠れしているからかもしれません
http://www.kanehara-shuppan.co.jp/blog/925.html

日本。テーマ「現状と課題」 子どもたちのための緩和ケア‐社会は子どもたちのために何ができるだろうか‐ by 多田羅竜平医師 大阪市総合医療センター緩和医療科部長兼緩和ケアセンター長
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160530-OYTET50051/

敬愛する松永正訓先生のヨミドクター連載「効いたよね、早めの風邪薬」 可能なことは「暖衣・飽食・睡眠・衛生」です 薬に頼ることより、お子さんの自然治癒力を引き出すことの方がはるかに重要です
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160704-OYTEW164062/

日本。ケアマネ常駐のローソン、無料相談も 山口・宇部で開業
http://www.asahi.com/articles/ASJ1H4SYGJ1HTZNB01C.html

日本。団地の空き店舗にコンビニ出店へ 大手3社が高齢者支援
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160705-00000003-asahi-bus_all

日本。感動するお客続出!バリアフリーレストラン最前線
http://diamond.jp/articles/-/94697

ダラスの銃撃事件で、警察が爆弾を搭載したロボットを使った犯人を殺害したことをめぐる議論。
https://www.theguardian.com/technology/2016/jul/08/police-bomb-robot-explosive-killed-suspect-dallas?subid=1398245&CMP=EMCNEWEML6619I2

上記の議論に関する毎日新聞の詳細な記事。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160709-00000026-mai-n_ame


英国の介護離職は英国経済に130万ポンドの損失。
http://www.express.co.uk/news/uk/689640/carers-costing-economy-billions-giving-up-work-relatives

ナーシング・ホームの職員が入所高齢者の写真をSNSにアップして虐待行為に走っても、それが違法とならない問題。米国。:科学とテクノの進歩で次々に起こってくる事態は現行法の想定外。
https://www.propublica.org/article/cases-multiply-officials-scramble-stop-abuse-nursing-home-social-media