19:14

 
昨年度の途中から、療育園では支援職の欠員が増えて、
スタッフの方々が本当に忙しそうだったのですが、
今年度、帰ってきてくださった方や新しく来てくださった方など、
ずいぶん人が増えました。
 
スタッフのみなさん、ご自身が大変だったと思うのですが、


「これで利用者さんと、ゆっくり関われます。
今までは私たちがバタバタして、みなさんに申し訳なかったから」と


喜んでくださっています。
 

先週の連絡ノートより(文豪支援職Yさんの書き込み)


ただ今、19:14です。
ヒマなので遊んでいます。

海さんのベッドのすぐ下の辺りで、
Iさん(男性支援職)と Hさん(利用者さん)が散歩しています。

2人ともよつばいです。 (母注:Hさんは、よつばいで自分で移動できます)。

先ほど、Kさんが薬を飲もうとされているところ、

私 Y と I とが 2人でバカなことばかり言い、
それに笑った Kさんはなかなか薬が飲めず、

やっとこさで飲み終わると、「まったく……この2人はっ」と、
笑いあきれられる始末。



Y: 海さん、CD? おもちゃ?

海: CD

Y: 今プレーヤーに入っとるやつで、いい?

海: えー……

Y: 選ぶ? CDケース持ってこようか?

海: 選ぶ もってきて

Y: 一枚ずつ見せるけ、良いやつ言うてー。


いつも時間がないので適当にCDを入れるのですが、
今日は時間があったので、ゆっくり選ぼうと思いました。


Y: これー?

海: いやー

すべてのCDを  と言われました。


Y: どうするーん? もうないよ?

海: えー。だって、ええのがないもん……

Y: 今から Kさんが録画したTVをみるけ、それが何か見てみてから、

   CDにするか、TVにするか、決める?

海: そーしようーかー。。。(乗り気でない)


Kさんが録画したTVのセットが終わる。


Y: TVにする?

海: いや。CD (TVからスッと目を逸らす)

Y: でも、どれも嫌なんでしょ?

海: うーん……

Y: もいっかい全部みせるけ、言うてよー?

海: OK

Y: これー?

海: いやー。

(えー、ぜんぶ嫌じゃーん……)



Y: どうするんー?

海: もっかい

Y: えー。もうやだぁ。

海: もっかい

Y: 完敗…… これー?

海: やだー

Y: これー?

海: やだー

Y: これー?

海: それー

Y: じゃ、これね (やっとだっ


そのCDをかけると、まんまる目で聴いていました。

最近、ずっと声を出して楽しむのではなく、
盛り上がるところまで、じっと聴いて待ち、

「来たかっ」とばかりに声を出されますねー。



またの夜は、

ベッドに入ってすぐ、上目遣いで「おーもーちゃー」

他の職員もいるにもかかわらず、
私を目で追う……。

「持ってくるけん」と言うと、
目をキラッキラさせて……。

30歳にもなるのに、そのかわいさはどこからくるのかしら……と
うらやましく思いつつ、おもちゃを持っていく Yでした。

 
座位保持装置のつくり変え途上とて、
まぁ、やむを得ない事情もあるというべきなのか、
両耳の裏側が、ひどいかぶれ方をしていました。
 
Yさんは入浴介助の時に、本人に聞いてくださったみたいで、
本人は痛くない、かゆくない、と答えたらしいのですが
 
でも
「めっちゃ、いたがゆそうです。
支援職のほうで何かできることがあれば、おっしゃってください!」
最後に書いてくださっていました。

こういうご配慮、本当に嬉しい。