パラトランジットは「不平等な制度」という認識も

介護保険情報』の連載「世界の介護と医療の情報を読む」の
2011年10月の回で、こんな文章を書いたのだけど、



ジョセフ・シャピロの
『哀れみはいらない 全米障害者運動の軌跡』現代書館)を読んでいたら、

このパラトランジットについて、
以下のように書かれていた。

……また各市は、公営バスに車椅子用リフトを設置する代わりに、パラトランジットという障害者用のリフト付きバスを導入した。これを利用するには24時間以上前の予約が必要で、多くの場合障害のない人は同乗できない。通常の交通システムとはまったく別扱いの、不平等な制度だ。
(p.209)


――ふむ。
「不平等な制度」なのかぁ……。

それでも、その「不平等な制度」が、
地球上のどこかの国に現実に存在していることを知らないうちは、
実現可能なサービス像としても「合理的な配慮」の1つの可能性としてすらも
それを頭に思い描くことが私にはできなかった。

そして、その制度について調べて記事を書きながら、
今後も私たちの国では、こんな「すばらしい制度」が実現されることなど
ありはしないだろうと、どこかで考えていた。

……なんか、いろいろ、考え込んでしまうなぁ。