A・ウーレット『生命倫理学と障害学の対話』刊行になりました。

【7日追追記】
この本を読んでくださる方へお願い。

ウーレットの本書での終末期に関する考えは、
本書刊行後にさらに変化しております。

それについては最後の「補論」にも書いておりますが、

今年、ウーレットはこの記事にTBしたエントリーで紹介した論文
『大切なのは文脈:障害、終末期、そして対話がこんなにも難しいわけ』を書いていますので、
ぜひとも、そちらをご参照くださいますよう、お願いいたします。



かねて予告エントリーでお知らせしておりました以下の訳本が、
刊行になりました。

『生命倫理学と障害学の対話-障害者を排除しない生命倫理へ』
アリシア・ウーレット(著) 安藤泰至(翻訳) 児玉真美(翻訳)
生活書院 2014


内容紹介

生命倫理学と障害者コミュニティの間にある溝はなぜかくも深いのか……。 「怒りの話法」による対立のエスカレートとその背景としての両者の偏見や恐怖を双方向的に解明するとともに、その中にこそある和解、調停の萌芽を探る。障害者コミュニティからの声に謙虚に耳を傾け学び、生命倫理学コミュニティと障害者コミュニティの溝を埋めるための対話を求め続ける誠実な思想的格闘の書。


2010年の刊行から間もなくにゲットし少しずつ読み進めて、
2011年からいくつものエントリーで紹介したほど惚れこんだ、
アリシア・ウーレットの “Bioethics and Disability: Toward a Disabled-Conscious Bioethics” ですが、

鳥取大学宗教学者の安藤泰至先生に事実上の監訳を引き受けていただき、
また法学者ウーレットが本領を発揮している第7章(終末期)については
神戸大学の法学者、丸山英二先生にプルーフリードをお願いすることもかなって、

このほど、『アシュリー事件』の版元である生活書院さんから
念願の共訳書として刊行となりました。

384ページ。3240円です。

よろしくお願いいたします。



【7日追記】
別件でブログ内検索をしていたら、
面白いものが出てきました。


この学会のプログラムを見て、この時、私はこんなことを書いているのでした ↓

安楽死先進国オランダで開催される「未来を見据え、先取りで考える生命倫理学会」というだけでも
生命倫理という学問の未来”の方向性が“先取りで”見えてくるような心地がして

わ~ん。 コワいよ~ぉ。
それより Ouelletteの「生命倫理と障害」をみんなで読んでおくれよぉ~。


ちなみに、
”Bioethics and Disability”がこのたびの翻訳の原著タイトルです。
(上記の「生命倫理と障害」は「生命倫理学」の誤りですね。すんません)


【7日追追追記】
生命倫理学と障害学の対話』の最後の「補論」で触れている
カナダのアルベルタ大学のディック・ソブセイ氏については、
2007年の旧ブログ立ち上げから多数のエントリーがありますが、

今年6月に書いたこちらのSobseyエントリー
ほぼ全てをリンクしてありますので、ぜひご参照いただければ。

なお、ソブセイ氏には重症重複障害のある息子さんがあります。