2015年1月25日のメモ

豪の医師らが、病院に入院中の高齢患者を対象に、3ヶ月以内に死ぬ患者を識別するためのチェックリストを考案
http://www.telegraph.co.uk/news/science/science-news/11363731/Death-test-could-predict-chance-of-dying-within-30-days.html
http://www.medicalnewstoday.com/releases/288331.php

米では、認知症の高齢患者に事前指示書によりVSED(自発的飲食停止)死を認めよう、という主張が出てきている。VSEDについてはこちらに ⇒ http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/64364573.html
http://www.nytimes.com/2015/01/20/health/complexities-of-choosing-an-end-game-for-dementia.html

上記NYTの記事に、Wesley Smithが「アルツハイマー病の高齢者は餓死させようだと?」と激怒。
https://www.lifesitenews.com/pulse/lets-force-doctors-to-starve-alzheimers-patients

Smithが書いていたので検索してみたら、確かにC&CはVSEDのパンフレットまで作成している。目次の中には「VSEDの意思決定に関連する利点と可能性のある欠点」「VSEDで死ぬプロセスはどんなもの?」「私がVSEDを意思決定する準備として、私と私の介護者がすべきことは?」
https://www.compassionandchoices.org/userfiles/2011-VSEDBook.pdf#search=%27Voluntary+Stop+Eating+and+Drinking%27

米国のC&Cに当たるカナダのDeath with Dignityも、オレゴンのC&Cの文書を参照して、VSEDに関する啓発リーフレットを作っている。
http://www.dyingwithdignity.ca/database/rte/files/VSED%20Client%20Information%2001%281%29.pdf

そのDying with Dignity、1982年の登録時には政治団体として登録しており、チャリティとして登録されていなかったことが今になって判明し、チャリティの資格を取り消しに。
http://www.orangeville.com/news-story/5267203-no-charitable-status-for-dying-with-dignity/

英国でケアホームから入院してくる高齢患者の多くが脱水状態にある、との調査結果。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/288046.php


ニュー・メキシコ州の地方裁判所による医師幇助自殺合法判決の上訴審、月曜日から。地方裁の判決については2014年1月14日のメモ、上訴については2014年3月18日のメモに。
http://www.thestate.com/2015/01/23/3945632_new-mexico-appeals-court-to-hear.html?rh=1


21日、CA州の議会にPAS合法化法案が提出され、ブリタニー・メイナードさんの母親と夫が涙ながらに亡き娘・妻の遺志実現を訴えた。一番上の記事によると、現在、同様の法案が出ているのはコロラドコネチカット、デラウエア、ミズーリなど。2つ目の記事のタイトルは「ブリタニー・メイナードの死は自殺合法化に役立つか?」。その他、記事はわんさ。そのほとんどが、ブリタニーさんの母親のスピーチ映像掲載。
http://us.sputniknews.com/us/20150123/1013544546.html
http://www.ryot.org/brittany-maynard-death-right-to-die-assisted-suicide-legalize/918431
http://abc7.com/politics/brittany-maynards-family-pushes-right-to-die-bill-in-california/485712/
http://www.latimes.com/local/politics/la-me-pol-assisted-suicide-20150122-story.html
http://www.sfgate.com/bayarea/article/Brittany-Maynard-s-mom-Please-help-me-carry-6031031.php


父親が苦しんで死んでいったのを目の当たりにした辛い体験が忘れられないという人が、その体験から書き起こして、メイナードさんの遺族がCA州議会のPAS合法化法案提出の演出に登場したことに対して、彼女のように家族に恵まれている人ばかりではないのだから、情緒に訴える一つのケースだけで合法化議論を流してはならない、父の死後、自分にはコントロールできないことがあるのだということを考えるようになった、と。とても印象深い論考。
http://www.sacbee.com/news/local/news-columns-blogs/marcos-breton/article8083176.html

そこをつなげることについては、ちょっと「どーなの?」と思わないでもないんだけど、メイナードさんが卵子提供をしていた、という情報。その時に使われたホルモンで発ガンしたい可能性が示唆されている?
http://www.lifenews.com/2015/01/21/did-brittany-maynards-donating-her-eggs-lead-to-cancer-that-prompted-assisted-suicide/

Kevin Yuill医師の著書“Assisted Suicide: The Liberal, Humanist Case Against Legalization”。自殺幇助・安楽死容認は自殺予防と相容れない、また、PASをAssisted Dying とする言葉の操作も指摘。
http://www.telegraph.co.uk/news/uknews/assisted-dying/11357000/We-cannot-have-zero-suicides-if-we-allow-euthanasia.html
http://www.nationalrighttolifenews.org/news/2015/01/calling-physician-assisted-suicide-assisted-dying-is-deadly-semantics/#.VMTKli6Tvcs


英国議会における、車イスの上院議員Jane CampbellさんによるPAS合法化反対スピーチ The Bill is a law for the strong at the expense of the weak. Do not tell me that this is not about disabled people. It is very much about us because we are the people with experience of these issues. Many of those campaigning for this measure have not experienced these issues. They are people in control of their lives. They are people who fear becoming what they see us as.'
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2915030/Like-Stephen-Hawking-m-past-sell-date-law-help-people-die-wrong-moving-speech-severely-disabled-peer-against-Assisted-Dying-Bill.html


このままでは英国のNHSは高齢化社会に応じられないため、大改革が必要、と大物医師が警告。
http://www.theguardian.com/society/2015/jan/19/nhs-we-have-not-fit-for-future-warns-top-doctor-bruce-keogh

ベルギーの安楽死の特集番組。安楽死委員会の委員長の一人が、「わが国の法律がうまくいっているのは、医師を信頼しているから。患者のことを最もよく知っているのは医師だから」。BioEdgeのCookは「ベルギー以外の国では、それをパターナリズムと呼ぶ」。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/11284

<動物医療>ペットの安楽死 向き合う飼い主は 安楽死はどのような時に選択肢となるのか。鷲巣教授は「改善の可能性がない呼吸困難や、コントロールできない痛みで、生きていることがつらく苦しい場合」を挙げる。ただ、ペットの「生命の質」は看護に当たる飼い主の経済的、時間的余裕などの状況でも変わるため、個々に応じた判断が必要となる。 安楽死に対しては、獣医師の中でも見解が分かれ、認めない人もいるという。……「安楽死は非常にストレスのかかる仕事です」と鷲巣教授。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150117-00000011-mai-soci

「医療の権威」vs「親の決定権」の諸問題を考えさせられる、米国のJustina Pelletier事件
http://www.bostonglobe.com/metro/2014/06/17/judge-orders-custody-justina-pelletier-returned-parents/mDWtuGURNawSuObO0pDX4J/story.html

ヴァージニア州で無益な治療法を強化する法案が出ているらしいんだけれど、このPopeのブログエントリーに入っているコメントがとても興味深い。結局のところ、メディケアやメディケイドの給付対象にならない治療が「無益」とされがちであるという事情について。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2015/01/virginia-to-strengthen-futile-care-law.html

テキサス州で、「無益な治療」判断によって息子の生命維持の停止を言い渡された父親が銃を持ち出して看護師と自分の家族を人質に取り、4時間のたてこもり事件に。
http://www.theguardian.com/world/2015/jan/14/israeli-newspaper-hamevaser-merkel-women-charlie-hebdo-rally

日本。産婦人科医としてというより、個人的に内診について思うこと tabitoraのブログ いろんな配慮をしてる先生がいるのはたしかです。自分もやってる「つもり」。でも、それが伝わってるか、一般的かというとそうじゃないと思います。だから、受診してっていう啓蒙も大事だとは思うんですけど、同時に患者に嫌な思いをさせないことも医者同士で啓蒙するなりなんなり必要なんだろうなと思ってます。
http://tabitora.hatenablog.com/entry/2015/01/21/164915

英国の無償の介護者、650万人。彼らの貢献により英国経済は1190億ポンドも節約できているのだけれど、介護者の8割が孤立感を抱え、5割がウツ状態で、公的支援もなくあえいでいる。
http://www.mirror.co.uk/news/uk-news/britains-millions-unpaid-carers-breaking-5026920

日本。“無届介護ハウス”急増の背景に何が
http://www.nhk.or.jp/gendai/yotei/index_yotei_3602.html

動物では既にDNAを自由に削除したり挿入することが可能となっていて、そのうちに人間でも可能になるから、HFEAはそれにどのように対応するか準備が必要、と英国の科学者。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/11296

生殖補助技術を利用して生まれた子どもの健康度、この20年間でアップ。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/288373.php

ディズニーランドではしかの感染が広がって、またワクチン接種義務付け論争再燃。反ワクチン・キャンペーンのせいだと息巻く医師がいる一方で、全国ワクチン情報センターのセンター長は「まだすべての事実関係が分からないのに、接種していない人を責めるのは時期尚早」また「3億1700万人人口の国でディズニーランドから57人の感染者が出たというのは、症例数が多いというわけではないのだから、落ち着いて、様子を見ながら情報収集をすべき」。
http://www.nytimes.com/2015/01/22/us/measles-cases-linked-to-disneyland-rise-and-debate-over-vaccinations-intensifies.html?emc=edit_th_20150122&nl=todaysheadlines&nlid=50068194&_r=1

5歳までに包皮切除を受けた男児自閉症リスクが46%アップするという調査結果が報告されている。例によってDiekema医師が登場して、「相関関係は因果関係を証明するわけではない」。でも、この人たちが包皮切除にはHIV感染予防効果があるとしているエビデンスも、「相関関係」データじゃないのかな。だって、因果関係なんて調べられないでしょうに。2010年頃のこの論争についてはこちらに ⇒http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/61611595.html
http://www.huffingtonpost.com/2015/01/20/circumcision-autism-new-study_n_6503106.html
http://www.ibtimes.co.uk/circumcision-carried-out-before-age-5-can-increase-risk-autism-by-46-1484448


米国で超未熟児の死亡率が低下。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/288367.php

米国の公立校では子どもたちの51%が貧困家庭の子どもたち。ほぼ50年ぶり。
http://www.washingtonpost.com/local/education/majority-of-us-public-school-students-are-in-poverty/2015/01/15/df7171d0-9ce9-11e4-a7ee-526210d665b4_story.html

公園から家まで1マイルを、10歳と6歳の兄弟に歩いて帰らせたら、ネグレクトに問われた米国の夫婦。こんなのもあった ⇒ 9歳の子どもを一人で公園で遊ばせてたら“遺棄”で親を逮捕(米)(2014/7/15)
http://www.washingtonpost.com/local/education/maryland-couple-want-free-range-kids-but-not-all-do/2015/01/14/d406c0be-9c0f-11e4-bcfb-059ec7a93ddc_story.html


英国の5歳児が友達の誕生パーティをドタキャンしたら、その友達の母親から無駄になった経費の明細書が送られてきて、支払わなければ訴える、と脅された、という記事なんだけど、その明細書を息子に持たせて、親子でメディアの写真に納まっているというのも、どーなん? と思ってしまう。どっちの親も子ども不在のまま、親自身の感情で動いているだけ、みたいな。
http://www.theguardian.com/uk-news/2015/jan/19/five-year-old-misses-friends-birthday-party-and-has-to-pay-1595

日本。考え直してほしい「2分の1成人式」――家族の多様化、被虐待児のケアに逆行する学校行事が大流行
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryouchida/20150119-00042352/

なぜジャーナリストは戦場に行くのか~安易な「自己責任論」ではなく「冷静な議論」を
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150122-00002584-bengocom-soci

シャルリー・エブド事件でヨーロッパの首脳がデモの先頭に並んだ写真はインチキだったとバレているけれど、イスラエルの新聞がその写真からメルケル独首相を削除していた件。
http://www.theguardian.com/world/2015/jan/14/israeli-newspaper-hamevaser-merkel-women-charlie-hebdo-rally

首相意向重視、無理な工程=「後退目標」も達成できず―遠い汚染水の浄化・福島第1
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150123-00000105-jij-soci