2015年2月21日のメモ

1997年に最高裁安楽死を合法としたものの、刑法が改正されないまま訴追の恐れから医師の腰が引けているとして、コロンビアの憲法裁判所が政府に30日以内に法整備を命令
http://panampost.com/sabrina-martin/2015/02/19/colombia-to-finalize-euthanasia-law-in-march/




2009年に最高裁が合法判決を出したモンタナ州では、PAS禁じる法案が下院で潰える。
http://www.kaj18.com/news/bill-seeking-to-ban-physician-assisted-death-fails-in-mt-house/

CT州の17歳のがん患者Cassandraさんが抗がん剤治療を拒否した際には州最高裁は治療を命じたが、では彼女とブリタニー・メイナードさんの違いとは? 現在、死ぬ権利に関する法律が未成年に及んでいるのはオランダとベルギーのみだが、刑法で成人扱いされることを考えると、生命や身体に関する意思決定で自己決定を認められないことは矛盾。自己決定の時代に、未成年の死ぬ権利は? 
http://www.mtv.com/news/2081766/death-with-dignity-laws-terminally-ill-teens/

ブリタニー・メイナードさんの母親が娘の最期を語る。
http://www.christiantoday.com/article/brittany.maynards.mother.describes.her.daughters.final.moments/48336.htm

カナダでも最高裁の判決を受け、緩和ケア医らから懸念の声が上がっているけど、スコットランドでも合法化法案に対して、少数の自殺幇助希望をかなえるために多数への緩和医療の崩壊を危ぶむ声。
http://www.christian.org.uk/news/patients-care-endangered-by-assisted-suicide-bill-say-docs/

ベネルクス3国の調査で、PADは緩和ケアには影響しない、という結果。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/11316

PASは「自殺ではない」とする方向に言葉が操作されている、という当ブログと同じ指摘をBioEdgeのCookも。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/11324

サイエンスカフェとか、認知症カフェとか、ケアラーズカフェとか、いろいろあるのは知っているけど、次は「デス(死)・カフェ」ですと。
http://indianapublicmedia.org/news/death-cafes-scheduled-month-iupui-77563/

McMath事件の続報。娘を殺されないために、無益論が法制化されていない州に移り住み、経済的に追い詰められていく家族。ブリタニー事件の陰画のような事件だと思うのだけど、こちらは注目を集めることはない。
http://www.nj.com/somerset/index.ssf/2015/02/jahi_mcmath.html

McMath事件についてはエントリー多数。こちらにリンク一覧 ↓
McMath事件での生命倫理学者らの発言にTruogらの批判(2014/3/6)

中国で、事故で重症脳損傷を負った1歳半の男児の生命維持中止を両親が希望するも認められず、その代わり転院で手術を受けることに。タイトルは安楽死になっているけど、これは治療の中止で、むしろ実際は「無益」論の文脈ではないかと。
http://www.lifenews.com/2015/02/02/parents-request-to-euthanize-disabled-toddler-turned-down-boy-undergoes-brain-surgery/

論文「規範概念としての医学的無益 medical futility」野崎亜紀子:当ブログが数年間「これヤバイよ」といい続けてきたPOLSTに言及あり。参考文献の1つはこれ ⇒ 加藤太喜子「『医学的無益』はいかなる場面で有効な概念か」メモ(2012/5/9)
http://mitizane.ll.chiba-u.jp/metadb/up/BA31027730/2014no.271_17_24.pdf#search=%27%E5%8A%A0%E8%97%A4%E5%A4%AA%E5%96%9C%E5%AD%90%27

米国で医療費のとりっぱぐれを防ごうと、ナーシングホームが家族に成り代わって代理決定権者となろうとする動きがあるらしい。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/11310
http://www.nytimes.com/2015/01/26/nyregion/to-collect-debts-nursing-home-seizing-control-over-patients.html

「現代のヒルコ達――小林提樹先生へ」花田春兆:こういう研究ももちろん大切なのだろうとは思うけれど、その一方、現在の小児科学会ではQOLを「命の輝き」と称し、「命の輝きを支える医療」を「命をもてあそぶ医療」の対極において、QOL指標による無益な治療論が急速に広がっていこうとしていることの方が、よほど喫緊の大問題。
http://www.arsvi.com/1900/196206hs.htm


待ち時間の長さとか、不適切な説明とか、医療を受ける際の苦痛を軽減することも医療の目的になってきたらしい。reducing patient suffering ― the kind caused not by disease but by medical care itself ― has become a medical goal.:先日、老親の総合病院受診に付き合った際に、中待合に通されてから延々待たされて、どうも医師がうっかり順番を飛ばしたまま忘れていたらしいのだけれど、受付に言って確認してもらって、看護師さんが医師に指摘してくれて、やっと受診できるまでの間、そのミスでたっぷり40分は余計に待たされてしまったことについて、謝まってくれた人は誰もいなかった。
http://www.nytimes.com/2015/02/18/health/doctors-strive-to-do-less-harm-by-inattentive-care.html?_r=0

日本。<がん>全摘出手術に迷う患者 医師から「治療拒否」同意書:上記の総合病院で、トイレに行ったら「落書きはご遠慮ください。何度掲示しても改まらないので警察に通報しました。今後も続けば法的措置を取ります」みたいな院長名での掲示があった。薬の説明を受けるように指示されていった先には、ドアに「大声を出したり机をたたくなど、職員を威嚇したり診療に協力しない患者さんの診療はお断りします。そういう行為があった場合には速やかに警察に通報し、逮捕してもらいます」みたいなことが書かれていた。医療職への暴言と暴力(英国では性的暴行まで)が問題になっているのは知っているけど、それに対応する方法って、こういうふうに患者を敵対的に威嚇することしかないんだろうか。こういう社会の変化を見聞きするたび、なんか、有名な「無益な治療」法をはじめテキサス州で起こっていることのあれこれが頭に浮かぶ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150210-00000014-mai-soci&pos=1

知的障害者の死刑は違法なはずなのに、テキサスでは「知的障害」の「ユニークな」定義によって、1月に2人も処刑。
http://www.theguardian.com/us-news/2015/jan/30/texas-executes-robert-ladd-intellectually-disabled-prisoner

英国では、「失業手当をもらっている肥満の人がダイエットしないなら、手当てを引き上げます」。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/11330

<STAP論文問題>理研は小保方氏一人に責任を押し付けている? 粥川準二 「不正の有無」と「再現性の有無」とは、本質的に異なることです。物事の順序からいえば、まず「不正の有無」を調べ、もし論文に「不正はない」ことがはっきりしたならば、あらためて「再現性の有無」を確かめるために追試=再現実験を行なうことには意味があるかもしれません。しかし、もし「不正がある」ことがわかったならば、追試など不要:整理できずにモヤモヤしていたところが、すっきり。
http://thepage.jp/detail/20150213-00000003-wordleaf?page=1

抜いた親知らずや切除した軟骨、再生医療製品に:「人体の商品化」以前に、これって、元の持ち主の同意は問題にならないんだ? というか、そういうトラッキングは必要ないというのは、今でも出回っている医療製品でもそうなんだろうけど、でも、その「商品になっていく他人の細胞」である自分の細胞の中には、自分のDNA情報とかも含まれているわけだし、悪用されれば極端に言えば自分のクローンだって知らないうちに作られかねないんでは……とか、妄想し始めるとワケ分からなくなる時代。
http://www.yomiuri.co.jp/science/20150215-OYT1T50086.html

日本。受精卵の異常検査、臨床研究として特別に認める。これですね⇒http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/66752935.html
http://www.yomiuri.co.jp/science/20150210-OYT1T50143.html

これも上の問題の報道なんだけど、適以外「廃棄」の方針とあって、親知らずなどの再生医療利用を考えたら、この「廃棄」物が密かに有効利用とか研究利用されているという英語圏の噂なんだか報道なんだか、を考えてしまう。
http://mainichi.jp/select/news/20150208k0000m040084000c.html

日本語。体外受精「親3人」認める 新たな技術、英下院可決
http://www.asahi.com/articles/DA3S11586818.html


米国で医療保険会社のデータから患者の個人情報が大量に漏洩したAnthem事件。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/11318

日本語。ISIS、臓器売買で資金獲得か 国連が調査へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150219-35060618-cnn-int


もう目新しいことでもないけど、英国の大学でスマートドラッグの利用が広がっている。
http://www.theguardian.com/society/2015/feb/15/students-smart-drugs-higher-grades-adderall-modafinil


CA大、全学生にはしかの予防接種を義務付け
http://www.reuters.com/article/2015/02/06/us-usa-measles-california-idUSKBN0LA2KS20150206

日本。子宮頸がん:ワクチン普及団体 製薬会社の支援、未公表:「子宮頸がん制圧を目指す専門家会議」って、子宮頸癌ワクチンでの失神は「ドキドキするから」? みたいな怪しげな内容で2011年に朝日に全面広告を打ったところ。このエントリーで私、こう書いている。 ⇒ 新聞に全面広告を打つほどの「子宮頸がん制圧を目指す専門家会議」の資金力って――?(専門家会議のHPで探してみましたが、活動資金についての説明は皆無) けど、素人ブロガーだって疑問に思うこの団体の資金源、日本の主流メディアが今まで見落としていた、なんてこと、ありえるでしょうか? そうは思えなくて、だから、それ自体がとても気持ち悪い。
http://mainichi.jp/select/news/20150220k0000m040116000c.html


サプリメントの成分表示って、アテにならないらしいですよ。実は書かれているものが入っていなかったりするそうな。
http://well.blogs.nytimes.com/2015/02/03/sidebar-whats-in-those-supplements/?emc=edit_th_20150203&nl=todaysheadlines&nlid=50068194&_r=0

卵などコレステロールの多い食べ物には注意というこれまでの警告を、米国当局が引っ込めることに。:いつも思うんだけど、医学の進歩って、その時々の「エビデンス」が覆されてきた歴史なんだ、と。だからEBMだって所詮は「今現在の段階でのエビデンスに過ぎないけど、その範囲でもせめて、ちゃんと根拠のある医療判断をしましょうよ」ということなんだと私は理解している。決して「EBMなんだから異を唱えるな」と振りかざすための「印籠」ではなくて。
http://www.washingtonpost.com/blogs/wonkblog/wp/2015/02/10/feds-poised-to-withdraw-longstanding-warnings-about-dietary-cholesterol/




第6回国際介護者会議 9月4-6日。スウェーデン
http://www.neilstewartassociates.com/sh323


米国の子どもの貧困と奴隷労働の問題から政治が目を背けている。
http://www.bioedge.org/index.php/bioethics/bioethics_article/11326

日本。イスラム国報道でテレビ局が出演者に「安倍政権批判しないで」(女性自身)
http://www.asyura2.com/15/senkyo179/msg/735.html

官邸の圧力!『報道ステーション』で安倍批判をした古賀茂明が番組を降ろされた! 放送中から番組関係者の元には数分と置かず抗議と思しき電話が入った。しかしオンエア中なので出られず、着信だけがずらりと残り、官邸のイラつきの激しさがわかったという。そして、あまりに電話に出なかったため、最後は怒りのメールで締めくくられた。 官邸からダイレクトに局の上層部にも連絡があったと聞いています。さまざまなルートでプレッシャーをかけてきた。『古賀に何を言わせてるんだッ』『発言を止めろ!』って。
http://news.livedoor.com/article/detail/9788792/

【動画あり】安倍首相が国会で質問中の野党議員に「日教組日教組!」とヤジを飛ばし叱られる 首相の心身の健康状態への疑問の声も上がっていますが、果たして今後も首相の重責を担い続けることができるのか、大きな疑問符がつきます。
http://buzzap.jp/news/20150219-abe-nikkyoso/


社会における「時限爆弾」:低所得ゆえに親元を出られない若者が増加している。
http://bigissue-online.jp/archives/1018219352.html