死にゆく人のかたわらにただ寄り添って

茨木のり子さんの詩
マザーテレサの瞳」の一節。


外科手術の必要な者に

ただ包帯を巻いて歩いただけと批判する人は

知らないのだ

瀕死の病人をひたすら撫でさするだけの

慰藉の意味を

死にゆく人のかたわらにただ寄り添って

手を握りつづけることの意味を