ジェーン・キャンベルさん「不況で高齢者や障害者に圧力かかっている時にPAS合法化は危険」

Jane Campbell上院議員といえば、
2009年の英国議会でのPAS合法化議論の否決に功績のあった障害当事者。

2006年に立ち上げられた Not Dead Yet UKのリーダーでもあります。


そのキャンベルさんが、
今回のFalconer議員のPAS合法化法案に際して、
不況の折とて障害者と高齢者に不当な圧力がかかる、と再び声を上げています。

彼女が言っていることを以下のTelegraphの記事から取りまとめると、

DPPのガイドラインができた4年前にも反対したが、
「あの頃よりも終末期の人や障害者の置かれた状況は悪化しており、
英国の不安定な経済事情により、公的支援制度はかつてない圧力にさらされている」

「それにより
進行性の病気や高齢や障害に対して社会の人々が姿勢を硬化させている」

「『負担』『ただ乗り』『人口における時限爆弾』などの言葉が頭に浮かぶし、
弱者をめぐるヘイトスピーチも劇的に増加している」

このような社会の空気の中で自殺幇助に関する法律が緩和されれば、
そうした人々を死に追いやることで利益を得る人には好都合となる。

「我々の支援とサポートを最も必要とする人々への自殺幇助を
容易にすることを検討するには危険な時代である」

「それは自殺を自分の唯一の選択肢と考える人々にとって危険なだけでなく、
彼らがいなくなれば利益を得る人々にとってもそれが魅力ともなりうる」

「ベルギーは最近、安楽死の対象者に終末期で障害のある子どもたちを含めた」
「私はそんな未来を英国の子どもたちや最も弱い人々に見たいとは思わないし、
上院も私と同じ考えであることを表明している」



この話題を報告する以下のBioEdgeのエントリーに
キャンベルさんのインタビュー映像があります。



なお、昨年12月には、米国MTのPAS合法化の問題をめぐり
障害当事者で障害学者でもあるBill Peaceが議会で意見表明をしましたが、
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara2/63788946.html

今度はCT州のPAS合法化法案をめぐって、
Not Dead YetとSecond Thoughtsから
それぞれ公聴会で発言するとのこと。
http://www.digitaljournal.com/pr/1793323