オランダとベルギーの安楽死法で起こっていること

5月18日の毎日新聞(大阪版)の1面(3面に続き)に
「「いのち」と向き合う旅」「最期 自ら決める」と題して
「スイス、オランダ 安楽死という選択」という中見出しの大きな記事があり、

特にオランダの安楽死については「一人称の死」という視点から、
特定のケースのみを中心に非常に肯定的な書き方がされていた。

「一人称の死」というだけの視点から、
誰かとその家族の、美しく安らかな死に方の周辺だけにフォーカスして
日本の社会にも「死ぬ権利」や「死の自己決定権」や「個の尊厳」を問いかける
記事の書き方に、大きな疑問を感じて、

情報の不均衡という問題に
私の意識はどうしてもこだわってしまうものだから、

ここしばらくのオランダと隣国ベルギーの安楽死法界隈の
「大きな絵」を構成している出来事を、ざっと並べておきたくなった。


まず、オランダから

認知症が進行した患者に安楽死

安楽死専門クリニックが立ち上げられ、
  起動安楽死チームが稼動。現在30チーム。

③ 「高齢者にも安楽死を」署名活動が行われ、
  最近、議会で、70歳以上の高齢者なら健康な人にも
  自己決定で安楽死を認める法案が審議された。

脳損傷を負った王子をめぐる安楽死議論。

視覚障害者への安楽死

  オランダで初めての障害理由の安楽死
  70代の目が見えなくなった女性に。

⑥ オランダの安楽死、12年は前年から13%の増。



それから、ベルギーでは

① 法律ができてからの10年間で法文の拡大解釈により
  法の理念を逸脱した安楽死が行われている、と報告書。

安楽死後臓器提供 2005年から。
  ドナーの大半は神経筋肉障害者。 精神障害者も。

③ 近く目も見えなくなると分かって絶望した、ろう者の双子(45)に安楽死

④ 性転換手術の結果に絶望した人が安楽死

⑤ 高名な精神科医による性的虐待を告発した被害者の女性が
  他の精神科医によって安楽死

⑥ 子どもへの安楽死を合法化。

⑦ 終末期の鎮静の8割が患者の明示的要望なしに行われている、との調査結果。

⑧ ベルギーの集中治療医学界から同意なき安楽死の容認の表明。



それぞれ元情報は
前ブログとこちらのブログのどこかにあるのですが、

今ちょっと余裕が無いので
リンクはあしからず省略させてもらいました。