2015年12月29日のメモ

ええええ―――――っ、こんなお医者さんが出現していたのぉぉ―――と絶叫してしまった、「ものがたり診療所もりおか」さんのツイート。ナラティブで認知症の人や家族を支える専門家ナラビットたち、とにかく、スゴいんです。この前から生命倫理学会とびわこ学園実践研究発表会とで、spitzibaraは患者の立場から「LIFEを支える脇役としての医療」を提唱させてもらったんですけど、ここに実現してたんだ……。ナラビットの「懐中電灯」たちは自分の専門性を「蛍光灯」だとカン違いしたりしない。同じく去年から言っている「重心における本人中心の意思決定」の認知症バージョンも。やっぱり「生活」と出会えた医療職の力って、すごい。
https://twitter.com/narrabig

Jahi McMathさんが生きていることを認め、市民権の回復を求める新たな訴訟。
http://medicalfutility.blogspot.jp/2015/12/new-federal-lawsuit-to-deem-jahi-mcmath.html

去年はCNNがBrittany Maynardさんを「今年ぬきんでていた女性」に選んだらしいのだけど、今年はNZのヘラルド紙が死ぬ権利を求めて提訴した脳腫瘍患者の女性 Lecretia Sealesさんを「今年のNZ人」に選んだそうな。
http://www.lifenews.com/2015/12/21/media-outlet-names-woman-with-brain-cancer-person-of-the-year-for-pushing-assisted-suicide/

カナダの自殺幇助合法化に向けてthe Provincial-Territorial Expert Advisory Group on Physician-Assisted Dyingから出た極めてラディカルな提言について、最高裁連邦政府に向けて法の明確化を命じたのであって、州政府ではないし、安楽死と自殺幇助の合法化を命じたわけでもない、との批判。内容の偏向についても。私も何で州の諮問グループから?というのは疑問だった。このグループのメンバーについても、Maureen Taylor、Arthur Shaefer, Jocelyn Downieと、名だたる合法化推進の面子が入っている、との情報も。
http://www.vancouversun.com/life/Opinion+Parliament+provinces+must+lead+euthanasia+legislation/11615768/story.html

ナンシー・クルーザン訴訟の終結から25年。当時13歳だった姪のMiranda Lewisさんの母親は59歳で抗がん剤その他の治療を拒否して8月に亡くなり、義父も積極治療よりホスピスを選択して今月亡くなった経験から、できるかぎり本人の望む死に方ができるよう自由な議論ができる現在の状況を思えば叔母を誇りに思う、と。
http://www.kansascity.com/news/business/health-care/article51696025.html


日本語。オランダ、自動車教習代をセックスで支払うことが認められる
http://jp.sputniknews.com/life/20151219/1345052.html

日本。「とどめを刺して下さってありがとうございました」 鎮静と安楽死は区別できるのか  「Dr. Takuyaの心の映像」ブログ 「先生、本当に他に方法はないの?」と問いかける看護師、「あの薬は試してみたか」と確認する上司、その存在が不可欠なのです。苦しむ患者に相対して、自分も切羽詰まった気持ちになったとき、一度部屋を離れて冷静になることが必要なのです。そして、家族と話し合い自分の心を冷ましながら、本人と家族の意向を探り、心の中に浮かぶ答えを探していくという高度な対応が要求される臨床現場なのです平穏に亡くなることができない患者には手間を惜しまず救い出し、残される家族にはつらい体験をさせず、大切な同僚を守ること、その誓いを僕はあのご主人から教えられました
http://drpolan.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-b6a5.html

なぜかカナダ、オンタリオ州認知症が減少。脳卒中の減少のため?
http://www.medicalnewstoday.com/releases/304372.php


日本。ついに始まった医療事故調査制度~自分の身は自分で守ろう~ 諫早医師会副会長 満岡渉 医療ガバナンス学会 医療事故調査制度推進派の中心にいるのは、医療に恨みを持つ一部の被害者団体と医療事故を商売と考える法律家であり、彼らの目的は、調査報告書を訴訟・紛争の証拠として利用することであるこの制度は事故で亡くなった人やその遺族のためのものではないということだ。事故情報は再発防止、つまりこれから医療を受ける国民のためにのみ利用される、これが制度の趣旨である人間は確率的にエラーを起こすから、それがアクシデントに繋がらないようシステムを構築する、それだけである。エラーをいくら非難しても再発防止は出来ない:上の新城先生の姿勢の真逆のような……。私は最近、この問題について考え、また身近な医療職を眺めるにつけ、「医療職が訴訟やクレームから自分を守るための最善の手段は、診療にかかわる判断において自分を守ろうとしないこと」という逆説を考え始めているんだけど。
http://medg.jp/mt/?p=6381

2015年もっとも騒がれた科学界の不祥事まとめ
http://www.gizmodo.jp/2015/12/science-scandals-2015.html

北大の生命倫理学者、石井哲也先生のツイート 日産婦は例のPGS臨床研究を100人規模で実施すると決めたようだ。しかし、検査代30万は参加者負担。これ臨床研究の姿をとった実質的な医療の開始では? なお、UK HFEAはPGSの有効性を認めてない
https://twitter.com/TetsuyaIshii/status/675832472756596737

同上。本日の内閣府生命倫理調査会で、ヒト生殖細胞系ゲノム編集の法的禁止を呼びかけた。遺伝子治療指針での禁止は役不足、エンハンスメントへの堕落を、法的に、すぐに防止すべき
https://twitter.com/TetsuyaIshii/status/676616246448676864

日本語。天才を作り出す?「賢い遺伝子」の研究は是か非か
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/121600366/

日本語。「重度の障がいを持つ乳児」の安楽死を認めるべきか? [橘玲の日々刻々]
http://diamond.jp/articles/-/83705

ノートルダム大学のJohn J. Reilly Center for Science, Technology, and Valuesによる、2016年にテクノロジーがもたらす倫理的ジレンマの予測
http://www.bioedge.org/bioethics/the-top-tech-ethical-issues-of-2016/11696

米生殖補助医学会の倫理委員会が、トランスジェンダーの人に生殖補助医療を提供することは倫理的だとの公式見解。
http://www.bioedge.org/bioethics/us-clinics-obliged-to-offer-fertility-services-to-transgenders/11697

インド、タイに続いて、メキシコも安価な代理母サービスを国内に限定することに。
http://www.bioedge.org/bioethics/mexico-closes-door-to-cheap-surrogate-mothers/11698

最近、問題になっているスポーツでの子どもの脳震盪懸念について、NYTに「親御さんたち、あんまり脳震盪ばっかり頭に噛み付かせるのはおよしなさい」と Steven M. Rothman。
http://www.nytimes.com/2015/12/22/opinion/parents-stop-obsessing-over-concussions.html?emc=edit_th_20151222&nl=todaysheadlines&nlid=50068194

最近、米国で問題となっている市場原理の経営手法による薬価吊り上げのあおりで、前からある薬の値段まで急騰することを恐れる患者さんたち。
http://www.nytimes.com/2015/12/23/health/patients-fear-spike-in-price-of-old-drugs.html?emc=edit_th_20151223&nl=todaysheadlines&nlid=50068194&_r=0

その薬価吊り上げ問題で槍玉に上がっていたTuring PharmaceuticalsのCEO, Martin Shkreli氏、別件の不正問題で逮捕されて辞任。
https://www.washingtonpost.com/news/wonk/wp/2015/12/18/notorious-pharma-bro-martin-shkreli-resigns-from-turing-pharmaceuticals/

抗生剤の使いすぎで生じるスーパー・バグ危機、グローバルに広がること必至。対策は、もはや「ほぼ手遅れ」。
http://www.theguardian.com/society/2015/dec/22/almost-too-late-fears-of-global-superbug-crisis-in-wake-of-antibiotic-misuse?subid=1398245&CMP=EMCNEWEML6619I2

日本語。子宮頸がんワクチン、WHOが再び安全声明-日本の状況に言及、「真の被害もたらす」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151222-00000013-cbn-soci

日本。「因果関係確認できず」名古屋市の子宮頸がんワクチン調査とメディアの曲解 村中璃子 
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5756?page=1

日本語。「エビデンス弱い」と厚労省を一蹴したWHOの子宮頸がんワクチン安全声明  村中璃子
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5771?page=1

『医師・ジャーナリスト村中璃子』は架空の人物?・Wedge Infinityに失望 「Various Topics 2」ブログ
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/d323d017884ccdb4a9a55d73d22fc32f


乙武 洋匡さんがビル・ゲイツに会って「私の使命は、あなたと共通している」と言われて感激している。:ビル・ゲイツゲイツ財団には優生思想が強く匂っていること、知らないのかな。
https://twitter.com/h_ototake/status/677107816360861696

乙武洋匡さん「パラリンピックを無くしたい」 柔道が体重別に分かれているように、例えば、100メートルを健常の部、義足の部、車いすの部、視覚障害の部などにクラス分けする
http://www.asahi.com/articles/ASHDS46PVHDSUEHF008.html

日本。親亡き後も障害者が安心して暮らすために。「生命保険信託」を考える
http://hokensc.jp/news/20151225/

日本。福岡高裁、安永さん事件損賠訴訟の控訴棄却 佐賀市で2007年、警察官に取り押さえられた直後に死亡した知的障害者の安永健太さん 「違法性は認められない」として請求を退けた一審の佐賀地裁判決を支持し、控訴を棄却
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/262176

安永健太さん死亡事件裁判とは
http://yasunagajikenwokangaeru.blogspot.jp/p/blog-page_35.html

日本。「生活保護者が朝からパチンコはよくない」 別府市の「巡回」「支給停止」にネットで称賛相次ぐ:この調子で「○○は良くない」という行政の道徳的価値判断で、我々はあれこれと取り締まられて人権を侵害されていくのね。これにツッコミを入れられないメディアに絶望する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151217-00000002-jct-soci

2014年11月にオモチャの銃を手にした黒人少年Tmair Riceくんが白人警官2人に射殺された事件で、クリーブランド陪審員は不起訴の判断。
https://www.washingtonpost.com/news/post-nation/wp/2015/12/28/tamir-rice-grand-jury-announcement-expected-monday/?wpmm=1&wpisrc=nl_evening


シリア生まれの英国人女性がシドニーへ向かおうとしたら、一端は発給されたビザをキャンセルされ入国拒否に。
http://www.theguardian.com/australia-news/2015/dec/24/british-syrian-born-woman-has-visa-revoked-without-explanation-before-flight-to-australia

ヴァージニア州の学校で、地理の先生がイスラム教の宣言を原語で書いてみましょう、という課題を出したら、親たちから洗脳するつもりかとクレームが続出して、学区内の学校が閉鎖という騒ぎに。
https://www.washingtonpost.com/news/education/wp/2015/12/17/furor-over-arabic-assignment-leads-virginia-school-district-to-close-friday/