米神経学会他から最小意識状態、植物状態の診断ガイドライン:誤診率4割指摘


the American Academy of Neurology
the American Congress of Rehabilitation Medicine(ACRM)
the National Institute on Disability, Independent Livning, and Rehabilitation Research


誤診率40%、それがアウトカムの悪さや不適切な治療の意思決定につながっている、と指摘。

十分な専門知識を欠いた医師が診断し治療していることが要因の一つ。
必ず専門医の関与のもと、しかるべき診断スケールを用いて、繰り返しアセスメント必要。

受傷後28日以内に家族に説明する際に「こういう人はみんな予後が悪い」などと言ってはならない。

その他の原因から意識障害を起こした人よりも外傷が原因の人のほうが回復率が高く、
20%が職場復帰まではいかないにせよ受傷後2~5年で、機能的な自立を果たしている。 

などなど。

時間が経ってひらけなくなったのだけど、

medscape の記事
New Guidline for Minimally Conscious, Vegitative States Released(8月9日)に
Weill Cornell医大の Joseph Fins医師が登場している。

ガイドラインの著者ではないが、記事と同時掲載された論説を書いているとのこと。

「画期的な刊行」

「昔から周辺化されてきて、不当な扱いを受けやすい(remain vulnerable)
遷延性意識障害の人々にとって、リアルな一歩前進」

「(これが出た以上)これらの人たちを苦しめてきた不幸な誤診は許されない。
例えば、意識のある患者が意識がないと考えられたり、また痛みを感じないとされてきたことなど」

ガイドラインは、脳の状態は不変(static)ではなく変動する(dynamic)ものであり、
時間経過とともに改善もありうることを示唆している」

「著者らの調査は対象者が19名以下の研究を除外しているため、
もしかしたらガイドラインで触れられていない治療法などのポテンシャルもあるかもしれない」


Joseph Fins医師については ↓



また、2000年代から誤診率40%を指摘していたのがAdrian Owen医師 ↓