夫による認知症女性殺害事件で安楽死要件緩和を求める声が再燃(カナダ)

カナダ、モントリオールで、
認知症で歩くことも食べることも意思疎通も難しく、
介護施設で暮らしていたJocelyne Lizotteさん(60)を
夫のMichael Cadotteさん(55)が枕で窒息死させたとして起訴された事件。

事前に家族が安楽死を利用したいと希望したが認められなかったとされる。

記事原文は以下。主語は「家族が」求めたとされている。

Cadotte's nephew, François Cadotte, told CBC that Lizotte was living with Alzheimer's disease and that the family had sought a doctor-assisted death for her but was refused.


起訴を受け、
安楽死法の要件を緩和して認知症の人にも安楽死を認めろ、という声が
またも再燃している。

議論の論点などは、
以下のCTVの記事に詳しいが、

例えばアルツハイマー協会は、
認知症は長い年月のあいだに進行するので、
ではいつの時点での意思を尊重すべきなのかという問題があるとし、
慎重を呼びかけている。

また生命倫理学者も、手続きとしても、
いま現在の意思決定能力が十分でない人の場合に
事前指示をどのように考えるかの問題を指摘。

そのあたりは米国で議論になった認知症の人のVSEDに関する事前指示の議論と同じかもしれない。

事件の裁判は3月17日から。