リビング・ウィルを書いている白人は43%なのに黒人は8%な訳(米)

PBS Newshourという番組が、
米国の黒人が白人などに比べてリビング・ウィルを書かない問題をとりあげたらしい。

アメリカ人一般には、
終末期医療をあらかじめ計画しておくという姿勢が広がりつつあるものの、
白人の43%が事前指示書またはリビング・ウィルを書いているのに対して
黒人は8%という調査結果。

収入の多寡によらず、
黒人はホスピスを嫌い、たとえ望みがなくても生命維持治療を受けたいと望む人が多い。

一つには黒人の信仰心の強さがあるが、
もう一つ、タスキギ実験など、これまでの医療による虐待の歴史や、
人種別病棟で差別的な扱いをされた歴史を背景に、
医療への不信が根深いという問題がある。

実際、今も人種間の医療格差は大きい。




番組を見たわけではないから推測の域を出ないけれど、
Popeのブログのタイトルや引用から見る限り、
そういう問題に対して、「だからこそ、黒人の間でも
恐れずに死について話し合おう、あらかじめ考えておこう」という
呼びかけの方向で作られているような気がする。

障害者に根深い医療への不信感にも通じていくことだけれど、

それならば、その不信をなくすべく医療のありかたを考え直そう、
どのように変えるべきかを考えよう、という方向に話は進むべきなんでは?