A・Caplanがビッグファーマのために「終末期の患者が未承認薬をトライする権利」めぐり審査委員会立ち上げへ
はー、なるほど、こういうことになりますかぁ……てな。
米国の製薬会社に
まだ実験段階の新薬を使わせてほしいという重病患者や家族からの依頼が
最近どんどん増加しており、
まだ実験段階の新薬を使わせてほしいという重病患者や家族からの依頼が
最近どんどん増加しており、
米国の規制では「思いやり特例(利用)」として、
そういう患者への提供も認められてはいるものの、
そういう患者への提供も認められてはいるものの、
手続きが厳格で時間がかかることや、
まだストックが十分でないため製薬会社がしぶることとか、
そうした提供で実験プロセスが遅くなることとか、
平等な治療へのアクセスや安全性の未確認という倫理問題とか、
まだストックが十分でないため製薬会社がしぶることとか、
そうした提供で実験プロセスが遅くなることとか、
平等な治療へのアクセスや安全性の未確認という倫理問題とか、
なかなか複雑な問題があって議論になっているという状況については
上にリンクした去年5月のエントリーにありますので、そちらをご参照ください。
上にリンクした去年5月のエントリーにありますので、そちらをご参照ください。
製薬会社が要望を却下すると、猛烈な抗議が殺到して
見直し対応を余儀なくされるケースも出てきており、
見直し対応を余儀なくされるケースも出てきており、
製薬会社としても、
未承認薬の提供は法規制上、無償提供となるが、
そうした要望に応じるかどうか、どの患者に提供し、どの患者を拒むか、
一定の基準を設けつつも、決定プロセスには悩ましさが付きまとう。
未承認薬の提供は法規制上、無償提供となるが、
そうした要望に応じるかどうか、どの患者に提供し、どの患者を拒むか、
一定の基準を設けつつも、決定プロセスには悩ましさが付きまとう。
そこでジョンソン&ジョンソン(J&J)が考え付いたのが
NY大のチョー有名な生命倫理学者、アーサー・カプランに依頼して
業界初の専門家による検討委員会を立ち上げよう、
そうすれば他の会社も後に続くだろう、と。
NY大のチョー有名な生命倫理学者、アーサー・カプランに依頼して
業界初の専門家による検討委員会を立ち上げよう、
そうすれば他の会社も後に続くだろう、と。
J&Jのchief medical officerのJoanne Waldstreicher医師は
検討プロセスは今後もずっと必要になってきます。
それは公平で客観的な、そして何よりも大事なこととして患者中心の
プロセスでなければなりません」
それは公平で客観的な、そして何よりも大事なこととして患者中心の
プロセスでなければなりません」
なにしろ、potentially life-saving な新薬だから――。
こんなふうに
「命を救う可能性のある○○」という表現って、
ある一定の文脈でのみしきりに使われているように思われてならないんだけど。
「命を救う可能性のある○○」という表現って、
ある一定の文脈でのみしきりに使われているように思われてならないんだけど。
これ、こういう動きとも連動しているような気がする ↓
臨床現場を医療研究の実験場に転じるLearning Healthcare Systemと、IC不要論(2014/5/14)
ERまで“人工冬眠”療法の実験場に? 「インプライド・コンセント」という名のIC不要論(2014/5/15)
「命を救うため」途上国の女性への不妊手術でIC条件緩和を説く、オランダの医師(2014/7/17)
今度はゲノム読解関連研究でのIC不要論:「統治されることへの同意」で(2014/7/23)
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