2015-08-31から1日間の記事一覧

米FDAが女性版「ピンク・バイアグラ」を認可

これまで2回、認可申請を却下されてきた バイアグラの女性版で「ピンク・バイアグラ」とも呼ばれる、 Addyiが米国でついに認可された。 FDAの米国薬ライセンス委員会で証言した女性の中には かつての情熱とロマンスを取り戻すことができると訴える声もあった…

松繁卓哉著『「患者中心の医療」という言説 患者の「知」の社会学』5:第6章& 終章

前のエントリーからの続きです。 第6章「患者中心の医療」と「専門性」 終章 総括と展望 どちらかというと第6章のほうが結論めいて感じられたので、 ここは分けずに。 認識論的転回としての「患者中心の医療」の問題点として 著者が挙げているのは、 EBMにお…

松繁卓哉著『「患者中心の医療」という言説 患者の「知」の社会学』 4:第4章& 第5章

前のエントリーからの続きです。 第4章 英国Expert Patients Programmeにおける患者の「専門性」 ……英国保健省とNHS(National Health Service:英国国民保健サービス)が主催するExpert Patients Programme (EPP)である。EPPは慢性的な症状を持つ人々が、そ…

松繁卓哉著『「患者中心の医療」という言説 患者の「知」の社会学』 3: 第1章―第3章

前のエントリーからの続きです。 第1章「健康と病の社会学の誕生」 医療社会学の中から70年代になって「健康と病の社会学」が確立され、 生物医学への批判的分析によって、医療実践の政治性・社会性が明らかにされてきた。 ……先に挙げた「患者役割」「専門家…

松繁卓哉著『「患者中心の医療」という言説 患者の「知」の社会学』 2: 序章

前のエントリーからの続きです。 「患者中心の医療」が言われるようになってきたが、 その曖昧さに著者は冒頭、四つの疑問を呈している。 1. 「患者中心」とは具体的にどのような状態を示しているのか。 2. 「患者中心」を実現するために専門職従事者がなす…

松繁卓哉著『「患者中心の医療」という言説 患者の「知」の社会学』 1

「患者の知」はなぜ尊重されにくいのか……を、アトピー治療をめぐって考察する牛山論文で紹介されていた 松繁卓哉著『「患者中心の医療」という言説 患者の「知」の社会学』(立教大学出版会)。 前にbycometさんがブログで紹介しておられた時にも 興味を引か…