「地域医療ジャーナル」7月号増刊号「EBMの父を偲んで」読んでみた

「地域医療ジャーナル」の2015年7月号臨時増刊
「EBMの父を偲んで」が出ました。

刊行の言葉は以下。

EBMの父といわれる、
David Sackett 師匠が2015年5月13日、
80歳で旅立たれました。
 
師匠がこれまで、
現代の医療に絶大な功績をもたらしてきたことは、
誰しも同意されるでしょう。

EBMから大きな恩恵を受けてきた一人として、
ここに哀悼の意を表したいと思います。
 
今回は特別増刊として、EBMに対する思いをまとめた追悼特集を企画しました。
記者のみなさんの熱い思いを、ぜひご覧ください。


正直、素人の私には読んだって分からんだろう、
分かったって面白くはないだろう……と思ってたんだけど、

おもしろかった!

てか、ちょっとあちこち意外で、
「キャー!」と、ハシャイだりもした。

例えば、名郷直樹先生の

医学は進歩するが、医者は大して進歩しない。これをSackettからの最後のメッセージと受け取った。


わはは。名郷先生おもしろい。

それから、tyaby7973(栃木県内の総合病院内科勤務医)さんの「EBMと私」には、
なんとShared Decision MakingがEBMとの「共通基盤」だとか
さらには、

更には私の古巣の病院が掲げている"ともに考える医療”も根本に流れるモノは同じ
なんて書いてあったりも。

え、え、え?? 

私、去年の秋に、重心学会で
「みんなで共に考え、共に悩み、共に決める」医療を……って、
声を大にお願いしたんですけど、

じゃぁ、それって、EBMにもつながるの? きゃー。


そして、「EBMから学んだもの」のshyichiaoさんは、

自ら一次情報に当たらず、誰かに教えてもらおうなんてしていると、とんでもない価値観に巻き込まれたりする現実が目の前にあります。ある言葉や概念が注目される背景にはその概念を実現したいという強い欲望が潜んでいるということ、そういった時代の常識や価値観に巻き込まれず、自身の頭で考え、悩み、そして実践して行く、その大切さを僕はEBMから学びました。


私はその大切さをアシュリー事件から学びました。
そのあたりのこと、8月号に書きましたんで、読んでくださいねー。

89089314さんの「EBMはSackettがもたらしてくれたご縁」は
EBMのダークサイド」の「人を斬るEBM」のところが面白い。

こういうEBMで止まっている人、多い気がするんですよね……。

bycometさんの「地域医療は師匠から学んだ」は
「サケットの次へ」として、今後に向けた課題の整理がされています。

私も昨年、北海道大学のCoStepにお招きいただいたのを機に、
「トランスサイエンス(科学に問うことは できるが、科学だけで答えが出せない問題)」
という視点を知り、“アシュリー療法”はまさにトランスサイエンスの問題だと思うし、
自分がやってきたことの諸々を初めてそういう視点で振り返りつつあるので、

EBMによる医療の再構築を説く
bycometさんからトランスサイエンスが出てきたことには、

これまた、ちょっとコーフン。

単純な私は、次々に読んでいるうちに、
なんだ、じゃぁ素人の私がブログでやってきたことだって、EBMじゃん! と
思えて(思いあがって?)きたし、

いろいろ触発されて、
俄然、ヤル気になってきました。

私も8月号から書いてま~す。

月額250円です。
登録は冒頭のサイト左上のボタンから。

よろしくお願いいたしま~す。