在宅重症心身障害児者の介護者に関するデータ整理
訳あって個人的に必要となり、
兼ねて気になっていた在宅重症児者の介護者に関するデータを
ざっと目についたものだけですが、取りまとめてみました。
兼ねて気になっていた在宅重症児者の介護者に関するデータを
ざっと目についたものだけですが、取りまとめてみました。
「訪問看護の質の確保と安全なサービス提供に関する調査研究事業~訪問看護ステーションのサービス提要体制に着目して~報告書」(平成26年3月 一般社団法人全国訪問看護事業協会・平成25年度厚生労働省老人保健健康増進等事業)によると、
表2 必要としている医療処置(複数回答 N=31名)
呼吸管理
吸入 25.8%
吸引 45.2%
気管内挿管部ケア 29.0%
酸素管理 16.1%
呼吸器管理・気切型 19.4%
呼吸器管理・NIPPV 3.2%
栄養・食事
中心静脈栄養 3.2%
胃ろう・経鼻栄養 51.6%
腸ろう 6.5%
経口・全介助 29.0%
排泄
膀胱留置・導尿 6.5%
呼吸管理
吸入 25.8%
吸引 45.2%
気管内挿管部ケア 29.0%
酸素管理 16.1%
呼吸器管理・気切型 19.4%
呼吸器管理・NIPPV 3.2%
栄養・食事
中心静脈栄養 3.2%
胃ろう・経鼻栄養 51.6%
腸ろう 6.5%
経口・全介助 29.0%
排泄
膀胱留置・導尿 6.5%
医療的ケアを必要としているのは約4割。
主たる介護者は母親(77.6%)と父親(13.7%)で約9割を占め、
40~50代が中心であり、今後、高齢カを迎えていく年齢層。
40~50代が中心であり、今後、高齢カを迎えていく年齢層。
主たる介護者の約半数が5時間以下の睡眠時間。
4時間以下が 17.6%
5時間が 28.9%
4時間以下が 17.6%
5時間が 28.9%
従たる介護者がいない世帯が約4割で、
主たる介護者に負担が集中している。
主たる介護者に負担が集中している。
医療的ケアを必要としているのは
273人のうち116人で、約4割。
273人のうち116人で、約4割。
主たる介護者は
母親が79%。
父親が12%。
母親が79%。
父親が12%。
主たる介護者の年齢は
40代が29%。
50代が28%。
60代が19%。
40代が29%。
50代が28%。
60代が19%。
主たる介護者の平均睡眠時間は
260人中
99人が6時間。
78人が5時間。
25人が4時間以下。
99人が6時間。
78人が5時間。
25人が4時間以下。
主たる介護者以外に介護者がいないケースが約半数。
主たる介護者の健康状態として、
主たる介護者は
97%が母親。父親が14%。
97%が母親。父親が14%。
主たる介護者の年齢は、
40代が40%。
50代が24%。
60歳以上が13%。
40代が40%。
50代が24%。
60歳以上が13%。
介護者の睡眠時間は、
4,5時間が55%。
6時間以上は37%だが、
いずれも、細切れで寝た気がしない、という人も。
また3時間以下の人も10人。
4,5時間が55%。
6時間以上は37%だが、
いずれも、細切れで寝た気がしない、という人も。
また3時間以下の人も10人。
介護者の体調は
時々不調が60%で、
最も多いのは「肩・首・腰・膝などの痛み」
次いで「寝不足・眠い・運転中不安」
時々不調が60%で、
最も多いのは「肩・首・腰・膝などの痛み」
次いで「寝不足・眠い・運転中不安」
主たる介護者は
母のみが93.8%。
父と母が6.3%。
母のみが93.8%。
父と母が6.3%。
主たる介護者の年齢は
50代以降が39.1%。
50代以降が39.1%。
また本人の年齢と介護継続年数はほぼリンクしており、
生まれてから、同一の介護者が介護をし続けている状況である。
生まれてから、同一の介護者が介護をし続けている状況である。
主たる介護者が何らかの理由によってケアを行えない場合に
代わりにケアを依頼する相手先は
同居の家族が 51.6%。
短期入所が 51.6%。
「依頼できる相手がいない」 20.3%。
代わりにケアを依頼する相手先は
同居の家族が 51.6%。
短期入所が 51.6%。
「依頼できる相手がいない」 20.3%。
主たる介護者が丸一日介護から離れることができた直近の日は
「1年以上前」が 26.6%。
「介護を始めてから休めていない」が 21.9%。
半数近くが、1年以上、介護から丸1日離れられるような休息を取れていない。
「1年以上前」が 26.6%。
「介護を始めてから休めていない」が 21.9%。
半数近くが、1年以上、介護から丸1日離れられるような休息を取れていない。
短期入所について
67.2%が月に1回程度の利用を希望しているものの、
実際に利用できているのは15.6%であり、
数ヶ月に1回以上の間隔での利用が実際には5割を超えている。
67.2%が月に1回程度の利用を希望しているものの、
実際に利用できているのは15.6%であり、
数ヶ月に1回以上の間隔での利用が実際には5割を超えている。
1日の間に介護から離れることのできる時間は、
3時間以上が 68.8%
1~2時間が 14.1%
「ほとんどない」が 14.1%
3時間以上が 68.8%
1~2時間が 14.1%
「ほとんどない」が 14.1%
⑦愛知県下(名古屋市をのぞく)重症心身障害児者の実態調査
平成17年度調査では
主たる介護者は
母親 93%。父親2%。
母親 93%。父親2%。
主たる介護者の平均年齢は
43歳。
43歳。
平均年齢は53歳。
いずれの調査でも、
介護者が介護できないときの対応は
17年度で33%、26年度で34%が短期入所利用と回答。
介護者が介護できないときの対応は
17年度で33%、26年度で34%が短期入所利用と回答。
ただし、愛知県こばと学園園長の麻生幸三郎医師によると、
重症児者は介護者に完全に依存して暮らしており、
施設職員といえど、その介護者のソフトウェアをすべて学習することは不可能なため、
短期入所では重症児者にとって生活環境の激変と感じられ、事故が起きやすい。
重症児者は介護者に完全に依存して暮らしており、
施設職員といえど、その介護者のソフトウェアをすべて学習することは不可能なため、
短期入所では重症児者にとって生活環境の激変と感じられ、事故が起きやすい。
平成18年の北海道の在宅重症児の介護者へのアンケート調査(平元 H18)で、
介護者(母親)の年齢は
50~59歳が46%。
40~49歳が23.5%。
60~69歳が16.7%。
介護者(母親)の年齢は
50~59歳が46%。
40~49歳が23.5%。
60~69歳が16.7%。
介護期間は在宅重症児者の年齢とほぼ同じく、
19~29年が47%。
30年以上が17%。
7~12年が10.8%。
19~29年が47%。
30年以上が17%。
7~12年が10.8%。
1日の介護時間は
12時間以上が76.5%。
8時間以下が 11.8%。
9~12時間が11.8%。
12時間以上が76.5%。
8時間以下が 11.8%。
9~12時間が11.8%。
表「理想と考える人生経路別有配偶者女子数」では「理想のライフコース」として
6870人中
1922人が「出産退職し、子どもが手を離れたら再び働く」と回答。
1092人が「結婚や子どもの成長に関係なく、ずっと働き続ける」と回答。
1922人が「出産退職し、子どもが手を離れたら再び働く」と回答。
1092人が「結婚や子どもの成長に関係なく、ずっと働き続ける」と回答。
表 「現実にたどりそうな人生経路別有配偶者女子数」では「現実のライフコース」として、
6870人中
1505人が「結婚や子どもの成長に関係なく、ずっと働き続ける」と回答。
1432人が「出産退職し、子どもが手を離れたら再び働く」と回答。
1273人が「結婚退職し、出産後子どもが手を離れたら再び働く」と回答。
1505人が「結婚や子どもの成長に関係なく、ずっと働き続ける」と回答。
1432人が「出産退職し、子どもが手を離れたら再び働く」と回答。
1273人が「結婚退職し、出産後子どもが手を離れたら再び働く」と回答。
松葉佐先生は、
在宅重症児の母親の約8割が1日に12時間以上の介護を担っているとの
上記のデータとこれらのライフコースのデータを比べて、
在宅重症児者の母親は仕事を続けたくても
諦めたり辞めざるを得なくなっている、と指摘。
在宅重症児の母親の約8割が1日に12時間以上の介護を担っているとの
上記のデータとこれらのライフコースのデータを比べて、
在宅重症児者の母親は仕事を続けたくても
諦めたり辞めざるを得なくなっている、と指摘。
【9月6日追記】
徳島県の調査結果が出ていました。
重症心身障害児の保護者27%が介護離職 県がアンケート
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2016/08/2016_14725337741853.html
徳島県の調査結果が出ていました。
重症心身障害児の保護者27%が介護離職 県がアンケート
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2016/08/2016_14725337741853.html
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