2014-01-01から1年間の記事一覧

C&Cのトップは、OR州の尊厳死法を設計した元HMOの幹部

【Brittany Maynardさん関連エントリー】 10月14日のメモ 医師の自殺幇助は「社会的行為」……Brittany Maynard事件(2014/10/24) Not Dead YetとSecond ThoughtsからByock医師への賛同表明(2014/10/25) 2014年10月28日のメモ Brittany Maynardさん、翻意(2014/…

ブリタニー・メイナード事件で、BioEdgeのMichael CookがC&Cの戦略に警鐘

【Brittany Maynardさん関連エントリー】 10月14日のメモ 医師の自殺幇助は「社会的行為」……Brittany Maynard事件(2014/10/24) Not Dead YetとSecond ThoughtsからByock医師への賛同表明(2014/10/25) 2014年10月28日のメモ Brittany Maynardさん、翻意(2014/…

Brittany Maynardさん、自殺

まず、一つ書いておきたいこととして、 日本のメディアはこのケースを「安楽死」として報じており、 「安楽死」と「尊厳死」は違うのだ、 「尊厳死」とは「自然死」なのだ、と 誤った解説がされているようですが、 「安楽死」は一般に 医師が致死薬を注射す…

Brittany Maynardさん、翻意

医師による自殺幇助が合法化されているオレゴン州に移り住み、 11月1日に医師から処方された致死薬を飲んで自殺すると予告していた 脳腫瘍患者のBrittany Maynardさんが、とりあえず1日には死なないと、翻意。 10月14日のメモ 医師の自殺幇助は「社会的…

「革新的な研究デザイン」に「クリエイティブな解決」を助言する「倫理部隊」、35人の生命倫理学者有志で始動

10月28日のメモで取り上げた Wilfondらの倫理コンサルテーション・サービスに関する Nature の記事を読んでみた。 シアトル子ども病院トルゥーマン・カッツ小児科生命倫理センター、ディレクターの Benjamin Wilfondが中心となり、35人の生命倫理学者が立ち…

ホームで口から食べている認知症の女性の「死ぬ権利」論争(加)

看護師として認知症患者のケアをしてきたMargot Bentleyさんは 1991年に事前指示書を書いて、 不治の病気になったら栄養と水分も 人工的な方法も英雄的な治療も無用だと記した。 Margotさんの認知症が進んで家族も見分けられなくなり、衰弱が進んできたとこ…

2014年10月28日のメモ

Brittany Maynardさんの「幇助自殺予告」に関して、オレゴン州の大司教からニュース・リリース。「幇助自殺は死は自分たちの思い通りにコントロールできるという幻想をもたらす」 「幇助自殺は生きることと死ぬことの目的を混乱させる種を撒く。幇助自殺は、…

自力で呼吸できる重症障害児に、裁判所から初めての「死ぬことが本人の利益」判断(英)

英国で、自力で呼吸できる重症障害児に初めて、親の意思決定により、 栄養と水分の停止による尊厳死が認められている。 Nancy Fitzmauriceさん(12)さんは 母親が妊娠中にB群レンサ球菌(GBS)に感染したため、 生まれた時に水頭症、髄膜炎、敗血症があり、…

Not Dead Yet と Second Thoughts から Byock医師への賛同声明

直前エントリーで取り上げた、Byock医師は Maynardさんのケースへの懸念の表明に留まらず、 彼女のビデオ(C&Cの作成によるもの)でPAS合法化議論が沸騰したことから、 様々な番組に登場してはC&Cの会長であるBarbara Cooms Lee氏と論争するなど、 PAS合…

医師の自殺幇助は「社会的行為」・・・Brittany Maynard事件

Brittany Maynardさんは 癌だと分かって自殺幇助が合法化されたオレゴン州に引っ越し、 すでに致死薬を手に入れて、11月1日に幇助自殺を決行すると、 C&Cのビデオで公表している29歳の女性。 関連情報は10月14日のメモに。 そこで書いたように、 私もこの件…

『定年後のリアル』勢古浩爾

『定年後のリアル』勢古浩爾(草思社文庫) アマゾンの「内容」は やがて来る「定年後」。誰もが抱く不安は「お金は、生きがいは、健康は」の三大テーマ。メディアは経済や健康の不安を煽るばかりだが、焦ったところでどうする術もない。誰だって「老人」に…

豪のDr. DeathことNitschke医師、英国に自殺指南の拠点を開設

直前エントリーで取り上げた記事の後半の話題を もう少し詳しい別記事で。 Nitschke医師(67)のこれまでについては ↓ オーストラリアのDr. Death、安楽死のワークショップのため英国へ(2009/5/8) Dr. Death の自殺ワークショップに聴衆100人(2009/5/11) …

英国の86歳の女性がVSED(自発的飲食停止)で「死ぬ権利」行使

「死ぬ権利」の推進運動に携わってきたJean Davies さん(86)は もと数学の先生。 終末期ではないが、腰痛や失神などがあり、 メディアに対して次のように語っていた。 「もう地獄ですよ。どんなに辛いか、語りつくせません。 自分の生活がこれほど酷いこと…

高谷清『支子-障害児と家族の生』

『支子-障害児と家族の生』 高谷清著 労働旬報社 1996 この本を読む前後には 重症障害児者と家族と医療をめぐって濃密な体験がいくつもあり、 その余韻や、体験(or 問題)の一部は現在も続いているので、 この本を読んで考えていることも多岐に渡って また…

英国の自殺幇助起訴ガイドライン、緩和

このガイドラインができることになったDebbie Purdy訴訟については ↓ MS女性、自殺幇助に法の明確化求める(2008/6/27) 親族の自殺協力に裁判所は法の明確化を拒む(2008/10/29) 自殺幇助希望のMS女性が求めた法の明確化、裁判所が却下(2009/2/20) Debby Purdy…

2014年10月14日のメモ

「Jahi McMathさんは脳死とはいえない」という専門家、Alan ShewmonとCalixto Machadoの他に3人も登場。それでも当初の脳死診断をしたFischer医師はなぜか再度、裁判所の専門家に任命されて、なおも脳死診断にしがみつく。 http://medicalfutility.blogspot.…

2013年のオランダの安楽死者、前年から15%増

オランダの安楽死者、 2013年に報告されたのは4829件で、 前年から15%の増加で オランダの死亡件数の3%を占める。 ただし多くは報告されないため、 実数はこれを上回っているものと見られる。 ほとんどは癌患者だが 97件は認知症、42件は精神障害のケース…

2014年10月8日のメモ

Jahi McMath事件に大きな展開。母親の声かけに反応して手や足を動かす映像が公開され、一家はジャハイさんの死亡証明書の取り消しを求めている。一方、UCLAのAlan Shewmon医師と、Shewmonと違い、脳死概念を肯定する立場に立つCalixto. Machado医師とが、ジ…

今日のボケ: 炊き込みご飯

昨日のボケ。 ゴボウが一本余っていたので、 秋のこととて、炊き込みご飯を作ることにした。 スーパーへ行き、 立派なのがあったので秋刀魚も買ってくる。 吸い物代わりに、 ちょっと汁っぽい野菜沢山の煮物も作って、 後は、炊飯器にお任せ。 2階に上がり…

認知症介護者支援プログラムSTART(英国)

認知症介護者支援プログラムSTART(英国) 英国では認知症ケアのコストは現在、年間約3.9兆円。30年後には3倍に膨らむと予測されている。認知症の人の約3分の2に当たる67万人が主として家族の介護を受けて自宅で暮らしており、これら介護者による英国経済へ…

ベルギーで「先が怖いけど自殺する勇気がない」老夫婦が、来年2月に揃って安楽死を予定

ベルギー、ブリュッセル出身のFrancis(89)さんとAnne(86)さん夫婦が 64回目の結婚記念日である来年2月3日にそろって安楽死を希望する理由は、 今後どちらかが残されるのは寂しいから。 また寝たきりになって幇助死を希望することすらかなわなくなって ケア…

「生命倫理学には障害者コミュニティから学ぶものが沢山ある」by ウーレット

予告トレーラー・エントリー第2弾! (たぶん第2弾で終わります) 『生命倫理学と障害学の対話―障害者を排除しない生命倫理へ』(生活書院 近日刊行)とは、 こういう著者の思いから書かれた本です ↓ ……障害者コミュニティの専門家たちの言うことに耳を傾…

「なぜ医師―患者関係に信頼が不可欠なのか」by カプラン&ウーレット

27日のエントリーで近日刊行をアナウンスした ウーレットの『生命倫理学と障害学の対話』の校正作業を、 昨日28日のエントリーで報告した重心学会のシンポで発表した内容とか、 それに対する様々なレスポンスについて、 いまだグルグルしている頭でやってい…

第40回重症心身障害学会のシンポで発言させていただきました

9月26日、27日と京都テルサで開催された 第40回 重症心身障害学会の第2日目のシンポ3 「利用者の権利・最善の利益と治療方針決定 ~重症心身障害医療における家族・医療現場の思いとディレンマ~」において 利用者の保護者の立場でシンポジストとして発言す…

ウーレット『生命倫理学と障害学の対話』いよいよamazonで予約受付開始!

近日刊行になります! 『生命倫理学と障害学の対話-障害者を排除しない生命倫理へ』 アリシア・ウーレット(著) 安藤泰至(翻訳) 児玉真美(翻訳) 生活書院 2014 内容紹介 生命倫理学と障害者コミュニティの間にある溝はなぜかくも深いのか……。 「怒りの…

2014年9月24日のメモ

フロイトの最期って、安楽死だった? フロイトが医師と最初に約束していたのは「その時が来たら不必要に苦しませない」ということだった。最期の場面で、彼が言ったのはYou promised me then not to forsake me when my time comes. Now it's nothing but to…

スイスの「自殺ツーリズム」、致死的な病気でない人が急増

スイス、チューリッヒ州における「自殺ツーリズム」調査の中間報告によると、 スイスにやってきて自殺した外国人は 2008年には123人だったが、2012年には172人。 その間に「自殺ツーリズム」でスイスに来た外国人は31カ国から611人で、 44%がドイツ人、21%…

16年間「植物状態」とされた男性がヒッチコック映画に反応:オウェン教授チームの新論文

Adrian Owen 教授チームが 16年間、植物状態とされてきたカナダの34歳の男性を含む患者らが ヒッチコックの映画に反応したことを報告している。 映画を見ている時にfMRIで記録された脳の活動パターンは 健康な人と同じだったとのこと。 また34歳の男性患者は…

2014年9月20日のメモ

ベルギーの強姦殺人犯、Frank Van Den Bleekenに安楽死が認められた。一番下は日本語記事。 http://www.dispatch.com/content/stories/national_world/2014/09/17/no-death-penalty-so-killer-chooses-suicide.html http://www.newsweek.com/belgian-murdere…

新幹線

15日に、大阪の某所でずいぶん楽しいお仕事があった。 「spitzibaraさんは昨日がお誕生日だったそうです。 今日はそういえば敬老の日ですね」と紹介され、 皆さんにウケていただいた。 その翌日、ちょっと訳あって神戸に住む兄のところへ行き、 夕方、一緒に…